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先進運転支援システム「ホンダセンシング」を採用したホンダ新型『フィット』の乗り心地をチェック

7/26(水) 7:30配信

@DIME

2013年9月の登場以来、4年ぶりのマイナーチェンジを行ったホンダ・フィット。内外装のリフレッシュ、よりワイド&ローに見える、前後デザインの好リデザイン以上のトピックと言えるのが、まずはホンダセンシングの新採用だ。

つまり、最新の先進運転支援システム=自動ブレーキ、誤発進抑制機能、車線維持支援システムなど8項目の機能を備えている。しかも、このクラスではぜいたくなACC=アダプティブクルーズコントロールを装備。デミオにある後方の死角を検知するブラインドスポットモニターこそないものの(今や必須の安全装備である)、先進運転支援システムとしてはかなりハイグレードなものをおごったと言っていい。

しかし、ホンダのドル箱、フィットにかける思いはそれだけにとどまらない。全車、ボディー剛性を高めるためボディーの肉厚をアップ。Aピラー回りの整流、空気抵抗改善、燃費向上のためのエンジンのフリクション低減(最高37.2km/Lに!)、ダンパーも乗り心地改善のためチューニングされ、EPS(電動パワーステアリング)の応答性まで向上させているのだ、さらに静粛性向上のため、ダッシュボードにインシュレーターを追加するなど、マイナーチェンジの領域を超えた改善がなされているのである。

グレード構成も新しい。HVには4グレードあるのだが、上質感にこだわったHV-Lに加え、新型フィットの真打ちグレードとも言える、大人のHVスポーティーグレードと言えるHV-Sを追加。そのHV-Sは6MTモデルも選べるRSグレードと同じ185/55R16サイズのスポーツタイヤを履くとともに、遮音機能付きフロントガラスの採用、フロア回りを中心とした遮音材のメルシート(アスファルトのようなもの)の厚みアップ(標準の2mmから3mmに)、ダッシュボードのインシュレーターの増量、エンジンマウントのダイレクトダンパーのチューニングなど、静粛性にこだわり抜いた、徹底した改良が施されているスペシャルモデルなのである。

新型フィットのコンパクトカーとは思えない静かな走行性能はHV-Lグレードでも実感しやすく、15インチタイヤを履く乗り心地は以前のモデルにくらべマイルド。良路なら滑るように走り、首都高の段差、継ぎ目を超えてもまろやかにいなしてくれる。EV走行性能はトヨタ系HVほどではないが、それでも抜群の実燃費性能をたたき出してくれる実力の持ち主だ。

一方、目玉のHV-Sに乗り換えると、出足からクルージング、加速時に至るまでの車内の静かさはもう高級車に匹敵するほど。エンジンを回したときでも、乾いたサウンドが遠くから聞こえてくるぐらいで、車内での会話、音楽をまったく遮らない。16インチタイヤを履く乗り心地は当然、やや硬めでしっかりしたものになるが、HV-L同様、段差でのショックは軽微。以前のモデルならガッツと鋭いショックを受けるような場面でも、実にしっかりマイルドにいなしてくれるのだからゴキゲン。フラットな乗り味に終始する。

ホンダから特にインフォメーションがない部分での進化は、7速デュアルクラッチトランスミッション=DCTにあった。フリードから最新制御が与えられたDCTだが、以前のフィットは変速時にマニュアルトランスミッションベースゆえのギクシャク感が気になったものだ。それがフリードでほぼ解消され、最新のフィットではさらにアップデートされた制御を持つため、変速のスムーズさは定評あるVWのDSGを凌(しの)ぐほどに。

その改良の肝はギアレシオの変更。やや低めにセットすることでギクシャク感を解消。ということはつまり、加速方向に有利になるということ。実際、アクセル操作に対するレスポンス、加速力は、マイナーチェンジ前のユーザーなら誰でも分かるほど向上。が、そうなると燃費性能に悪影響を与えるはずなのだが、そこをエンジン側のリファインで解消、どころかマイナーチェンジ前より良くなっているのだから恐れ入る。

ホンダ車の多くは操縦安定性を重視するため、乗り心地が硬いクルマが多いとされる。ミニバンがそうであり、マイナーチェンジ前のフィットもしかり。これまで、フィットのセンタータンクレイアウトによるパッケージング、室内の驚異的な広さ、シートアレンジ性の良さを理解しつつも、乗り心地で一歩引いていた人も、この新型フィットなら乗り心地、静粛性、快適性、操縦安定性のバランスは見事で、リフレッシュされ洗練された内外装、ホンダセンシングによる先進安全運転支援機能とともに、満足度は極めて高いと断言したい。

ホンダアクセスの純正アクセサリーによって、クロスオーバーSUV風にアレンジできるようになった点にも注目したい。

直後にトヨタ・ヴィッツHVにも試乗したが、内装デザイン、乗り心地などの部分の洗練度、パッケージング、ACCの有無などで新型フィットにかなわないことも確認している。

もう一度言いますが、高速走行、ロングドライブ、渋滞時にペダルから両足が開放されるACC装備のフィットクラスの国産コンパクトカーは今のところフィット(ホンダセンシング)だけ。ゆえに買うべきはHV、ガソリン車を問わず、安心のサイド&カーテンバッグまで備わるホンダセンシンググレードです!

文/青山尚暉

@DIME編集部

最終更新:7/26(水) 7:30
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