ここから本文です

ドラフト最後のチャンスへ。阪神・糸原の同級生が打率6割超の大爆発

7/26(水) 11:21配信

webスポルティーバ

 なぜ、これほどの選手が昨秋のドラフト会議で指名されなかったのか――。

 そう不思議がる野球ファンも多かったに違いない。それくらい、福田周平(NTT東日本/東京都)が都市対抗野球大会で見せた打棒は神がかっていた。

【写真】山崎武司が「春のセンバツ11人の強打者」を診断

 7月17日の1回戦・三菱重工神戸・高砂(神戸市・高砂市)戦では5打数4安打。20日の2回戦・トヨタ自動車(豊田市)戦では5打数3安打1打点。そして22日の準々決勝・新日鐵住金東海REX(東海市)戦では4打数3安打。24日の準決勝と25日の決勝こそ2打数0安打、4打数1安打に終わったが、大会通算20打数11安打、打率.550のハイアベレージを記録してNTT東日本の優勝に貢献し、最優秀選手に該当する橋戸賞を受賞した。

 福田は広陵高(広島)、明治大を経てNTT東日本に入社した社会人3年目、8月には25歳になる遊撃手だ。昨年の都市対抗でも11打数6安打7打点と結果を残したが、秋のドラフト会議では指名漏れに終わっている。アマチュア球界のエリート街道を歩み、実力も知名度も十分あるにもかかわらず、結果的に各球団の需要とマッチしなかった格好だった。

 大卒の社会人野手がプロに進む場合、ドラフト解禁となる2年目で指名されることがほとんどだ。2年目で指名を受けなかった場合、プロへの夢をあきらめる選手もいる。今季、新人ながら一軍で活躍する社会人出身の糸原健斗(JX-ENEOS→阪神)は「(社会人2年目で)ドラフトにかからなかったら、プロをあきらめて社会人で骨を埋めるつもりでした」と語っていた。

 今夏、福田がここまでの大爆発を見せたのは、プロへのラストチャンスをかけたアピールなのだろうか。そんな疑問を抱き、本人を直撃してみた。

 昨年の都市対抗優勝チームであるトヨタ自動車を6対3で破った試合後、福田は熱戦の直後とは思えない、落ち着いた口調で試合を振り返っていた。

「トヨタには去年(都市対抗と日本選手権で)2度負けていて、とくに打撃陣はトヨタのバッテリーをほとんど攻略できませんでした。今日は6点取れましたし、いい結果で終われてよかったです」

 自身の好調について聞いてみると、こんな言葉が返ってきた。

「都市対抗まで来るといいピッチャーしかいないので、凡退してもクヨクヨせずに、粘って粘って球際に集中していることが、いい結果につながっているのかなと思います」

 福田の打席を見ていて、気になることがあった。昨夏はオーソドックスな構えをしていた福田が、今夏はバットを左肩に担ぐようにして構えていたのだ。その意図についても聞いてみた。

「腕に力を入れたくないので、(バットを)肩に乗せてボールを待って、振りにいくときにためた力を出す形にしました。でも、僕はバッティングフォームをちょいちょい変えていて、いろいろと引き出しがあるなかで、今の形にしているだけです」

 明治大時代の福田は、4年間でリーグ通算打率.288、76安打を記録したアベレージヒッターだった。その反面、長打はわずか4本(二塁打2、三塁打1、本塁打1)と極端に少なく、打撃面で怖さを感じることはなかった。だが、NTT東日本に入社後はスイングに力強さが増している。昨夏の都市対抗では東京ドームで本塁打を放った。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sportiva

集英社

Sportivaムック
4月13日発売

定価 本体1,472円+税

フィギュア特集
『羽生結弦 平昌への道』
■ヘルシンキの激闘
■宇野昌磨、本田真凜ほか