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ソニー「30万円イヤホン」に長蛇の列 欲しくなるワケ

7/26(水) 12:00配信

日経トレンディネット

 2016年10月、ソニーからウォークマンの新たなフラッグシップモデル「NW-WM1Z」(27万7000円)が発売された。最高の品質とソニーの技術を結集したそのパフォーマンスの高さもさることながら、30万円に近い価格に度肝を抜かれた人も少なくないだろう。

【関連画像】NW-WM1Z向けに音質をチューニングした期間限定モデル「XJE-MH/WM1」(25万円)は、ソニーストアで実施される受注イベントでのみ購入できる

 そして、世の中にはこのNW-WM1Zに匹敵するソニーのイヤホンが存在する。それがテーラーメイドイヤホンをうたう「Just ear」だ。Just earはユーザーの耳に合わせて作られるカスタムイヤホンで、その価格はもっとも高いモデルで30万円。そう、NW-WM1Zとほぼ同額なのだ。

 Just earは2015年にソニーエンジニアリングの独自ブランドとしてスタートしたが、2017年4月1日からその事業運営はソニービデオ&サウンドプロダクツに移管された。

 これに合わせてJust earにSONYロゴが刻印されたほか、2016年末からはソニーストアがNW-WM1Z向けに音質調整されたモデルを取り扱うようになるなど、ソニーと連携した動きも始まっている。

 そこで今回は、改めてカスタムイヤホンがどんなものかを紹介するとともに、Just earの魅力や移管によるソニーとの連携について、エンジニアへのインタビューで迫ってみた。

形に加えて、音質も自分好みにできる

 まずは、カスタムイヤホンについて簡単に説明しておこう。カスタムイヤホンは、耳型を取ることで自分の耳に合った形状で製作するオーダーメイドのイヤホンだ。

 もとはプロのミュージシャンがステージ上で利用するために作らており、イヤピースを使うことなく最適なフィット感が得られるため、遮音性が高く耳への負担も少ないのが特徴だ。自分の耳の形状に合わせているため「他人は使えない」という点を踏まえても、まさに「自分専用のイヤホン」といえる。

 そういった背景から、カスタムイヤホンは基本的に高価格帯が主流だ。最低でも5万円、10万円台は当たり前。40万円を超えるモデルも存在するため、30万円でもカスタムイヤホンの中では高額ではない。

 これを踏まえたうえでJust earの特徴を挙げると、30万円するXJE-MH1は、形状だけでなく音質も自分好みにカスタマイズできるのが最大の魅力。決まった音質をそのまま使うのではなく、エンジニアと一緒になって自分好みの音質に細かく調整できるのがポイントだ。

 自分好みの音質が選べるカスタムイヤホンが他にないわけではないが、エンジニアと話し合って設定するような製品を筆者は聞いたことがない。「自分が望む最高の音質で音楽を楽しめる」という観点から見れば、Just earは至高のイヤホンといえる。

 このコンセプトに共感している人は多く、イヤホン・ヘッドホン関連のイベントに出展すれば、試聴に長蛇の列ができるほどの人気ぶり。実際、注文も増えており、発売時の納期が約1カ月だったものが、現在は数カ月待ちになっている。

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