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「けっこう爽快感ありますよ」春風亭一之輔がとった正真正銘の「0点」〈週刊朝日〉

7/30(日) 11:30配信

AERA dot.

 落語家・春風亭一之輔氏が週刊朝日で連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今週のお題は、「補習」。

*  *  *
 中学の時、私は勉強ができるほうだった。常に学年で3番くらい。熱心にやらなくてもなんとなく成績がいいという。

 調子に乗ってそこそこな進学校を受験したら、やっぱりなんとなく合格してしまった。

 高校ではラグビー部に入った。まー、練習がきつい。帰宅してもくたくたで勉強なんて手に付かないのだが、「勉強する時間がない!」と言いわけができるので「なんかこっちのほうが楽だな……」と思うようになった。

 つまり、私は勉強が好きじゃなかった。なんとなくできたので好きなのかと思ってたけど。

 最初の1学期中間テストで450人中250番くらい。1学期の期末テストは400番くらい。勉強しないからまっ逆さまに成績が落ちていく。

 0点というものはフィクションの世界だと思ってたが、見事に数学のテストでとれてしまった。白紙ではなく、すべて書き込んだ上での0点。正真正銘、実力で手にした0点だ。0点ってけっこう爽快感ありますよ。

 夏休みに数学の補習授業があるという。我が校の補習とは「学校中のバカ集まってこい。さもなくば留年させるぞ」的なイベントである。ラグビー部の先生はおっかなかった。いまだにあんな怖い大人は会ったことがない。まだ夢に出るし。

 補習の選抜組に入ったなんてことが顧問に知れたら大変だ。

 補習に参加=部活を休まねばならない。休んだら殺されるかもしれない。大袈裟かな? それくらいの迫力と恐怖を感じさせる先生だった。

 死ぬのは嫌だ。勉強もしたくない。だから補習には行かず部活へ行く。留年するかもしれないが、死ぬよりはいい。いや、絶対殺したりしないだろうけど。いや、わからない。

 ただ夏休み中のラグビー部の練習だ。炎天下、暑い・きつい・長い。トラックのゴムタイヤを横倒しにして、低い姿勢で延々と押し続ける……というトレーニングがあった。おそらく足腰を鍛える目的なんだろう。

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最終更新:7/30(日) 11:30
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