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新浪剛史の教え#5「営業の基本はお客様の信頼を勝ち取ること」

7/27(木) 8:15配信

文春オンライン

 三菱商事、ソデックス、ローソン、サントリー……。私は社会人になってからこれまで、商社、外食、小売り、製造業と、さまざまな場所で仕事をしてきました。私がそこで何を考え、なぜ挑戦し続けることができたのか。現在までのキャリアの中から、本当に役立つエッセンスをこれからお話ししたいと思います。

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営業力とは一口に言えば、人間性

 これからビジネスパーソンが生き残るために何が必要なのか。そう問われると、英語やアカウンティング、プログラミングを挙げる人が多いようですが、私はそうは思いません。今本当に求められているものは、営業力とマネジメント力だと考えています。

 営業力とは一口に言えば、人間性です。こだわって、こだわって最後の最後まで粘り強くやるかどうかという力です。その粘り強さに加えて、当然ながら、営業力を発揮するには、営業マンとして、いい商品を持っていなければなりません。

 むろん、いい商品でも売れないことはあります。しかし、まず売るためにはお店の棚に置いていただく必要があります。ネットの世界でも、リアルな世界でも、棚に置いていだだかないと、何事も始まらないのです。

 棚に置いていただくための努力は、絶対に必要なことです。それは既存の商品をはずして、その棚に自分たちの商品を置いていただくことでもあります。自分たちの商品が、お客様にとって、どれだけ意味があるのか。取引先にご理解いただくというのは並大抵のことではありません。そこには商品に対するパッションも必要です。情熱をもって売りたい商品があること自体、営業マンにとっては幸せなことだとも言えるでしょう。

守勢だけでは営業力もダメになってしまう

 だからこそ、企業理念の中には、本当に良い商品をつくるというものがないといけないのです。それがなければ、営業力だけで会社を支えることはできません。しかも営業は、売り場を確保できたからといって、それを守ることだけに注力していてもいけない。もしお客様に支持されている商品だとしても、「もっと改善の余地はないのか」「売り方をもっと工夫できないか」といった現状に甘んじない姿勢を持たなければ、ビジネスは継続しません。守勢だけでは営業力もダメになってしまうのです。

 会社にとって、商品と営業はクルマの両輪です。「売れないのは営業力がないからだ」「いや、いいものをつくらないからだ」。こうした言い分は歴史的にずっと繰り返されてきました。しかし、一番大事なことは、こうした問題を解決していくのが経営の役目だということです。

 営業力をつけるというのは、単純な話ではないのです。経営側が良い商品を、きちんとつくり続けるという理念があって始めて、営業力をつけられる。つくるほうも「ちゃんといいものをつくったら売ってくれるんだ」と信じることが必要なのです。

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最終更新:7/27(木) 8:15
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