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考えない部下にアドバイスは禁物

7/27(木) 15:40配信

コーチ・エィ

自分で選べる人は、死亡率が低い。

こんな話を聞いたら驚くでしょうか。

コネチカット州にある高齢者施設で行われた実験で、こんな結果があります。(※1)

施設内の集団Aには、次のようなことが伝えられました。

・入居者一人ひとりに鉢植えが配られ、その世話は看護師がする。
・木曜と金曜に上映する映画の参加日は、予定を組んだ上で連絡する。
・他の階に行って、おしゃべりするのは許されているが、健康は職員が管理する。

施設内の集団Bには、次のように伝えられました。

・入居者は一人ひとりが好きな鉢植えを選び、世話は自分でする。
・映画を木曜と金曜に上映するので、どちらに参加してもよい。
・お互いの部屋を訪ね、おしゃべりしたりするのは自由。

メッセージはそれぞれ異なるものでしたが、双方共に鉢植えを与えられ、週に一度は映画を見ることができました。また、施設の職員はどちらの集団も同じように扱い、世話をしたそうです。

それにも関わらず、3週間後には、集団Aの70%以上に健康悪化が見られ、集団Bの90%以上は健康状態が改善しました。さらに、6ヶ月後の調査では、集団Bは集団Aより死亡率が低かったことが判明したといいます。

この実験からは、「選択権がある」ことは、人に大きな力を与えるということが分かります。

なぜ、人は「助言してしまう」のか?

コーチングでは、相手自身が考え、決めるアプローチをとります。そうすることで、高い主体性を持って行動し、目標達成と能力開発を実現してもらいたいという意図があるためです。

しかし、コーチングを学ぶ管理職の人には、「コーチングの会話の中で、質問じゃなく、ついつい助言をしてしまいました」と話される方が少なからずいらっしゃいます。

マネジメントにおいて助言はもちろん重要ですが、コーチングの時間での助言はご法度です。コーチングでなくても、面談で部下自身に目標を決めてもらおうと思ったのに、ついつい自分の意見を伝えてしまった、ということがある方もいるのではないでしょうか。

このように、助言を控えるべき場面であっても、私たちは助言をしてしまうことがあります。

それは、なぜなのでしょう。

助言する人の傾向には、次の3パターンがあるようです。

営業部門の上司部下の会話を例に見ていきましょう。

<助言パターンA>

上司:次の四半期の営業戦略はどうしよう?
部下:そうですねぇ。
上司:どうやって数字を伸ばそうか?
部下:うーん、すぐに良い案が浮かばないです。部署の方向性も考えると、どんな戦略で進めるとベストでしょうか?
上司:そうだなぁ。部署としては新商品を積極的に売りたいんだよな。
部下:なるほど。じゃあ、私はどうすると一番チームの役に立てるでしょうか?
上司:まずは、過去の顧客リストを掘り起こして、新商品の案内を送ってみたらどうだろう。

<助言パターンB>

上司:次の四半期の営業戦略はどうしよう?
部下:そうですねぇ。
上司:どうやって数字を伸ばそうか?
部下:今は週に15件営業先を回っているので、それを20件にしようと思います。
上司:それも選択肢としてあるね。他には?
部下:空いている時間に、新規開拓の電話がけをしてみます。
上司:なるほど、それもいいんだけど、過去の顧客リストを掘り起こして、新商品の案内を送ってみるとかはどうだろう?

<助言パターンC>

上司:次の四半期の営業戦略はどうしよう?
部下:そうですねぇ。
上司:どうやって数字を伸ばそうか?
部下:うーん・・・・・・ (沈黙)
上司:(沈黙)
部下:(沈黙)
上司:参考になればと思うんだけど、たとえば、過去の顧客リストを掘り起こして、新商品の案内を送ってみるとかはどうだろう?

いずれか、もしくは全部、身に覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

パターンAは、相手に「どうしたらいいでしょうか?」と質問されて、助言をした例です。Bは、相手より良いアイデアが思いつき助言をした例、Cは、沈黙の気まずさに耐えられず助言をした例です。

こうした助言パターンにはまってしまうと、部下が自分で戦略を考えて、行動を選択する機会は失われてしまいます。部下の側からすれば、上司の言うことの方が、成功確率が高く思えるでしょうし、言われたことを選ばないのも気が引けます。この状態が続けば、部下はますます上司に依存し、指示を待つ傾向が強くなっていくでしょう。

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最終更新:7/27(木) 17:19
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