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アドビの「Flash」、今度こそ本当に終了──おかげでウェブはもっと安全で軽くなる

7/27(木) 12:30配信

WIRED.jp

アドビがようやく「Flash」のサポートを2020年に終了すると発表した。その脆弱性ゆえにハッカーの標的にされてきたFlashが姿を消すことで、ウェブの世界はもっと安全になり、ブラウザの動きは軽くなる。そのはずだったが、まだ少なからぬ問題が潜んでいるのだ。

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いまから7年前の2010年。iPhoneを発表したスティーブ・ジョブズは、この革新的なスマートフォンからアドビシステムズの「Flash」を切り捨てた。ジョブズいわく、あまりにセキュリティが脆弱なうえメモリーを大量に消費し、指先での操作には向いておらず、しかもアドビによる閉鎖的な技術だったからだ。

実際のところ、ジョブズの不満は正しかった。それをようやく、アドビは認めざるを得なくなったのだ。

アドビは2017年7月25日(米国時間)、「Flash Player」の配布とアップデートを2020年に終えることを発表した。ついに、インターネット界で叩かれ続けてきた“サンドバッグ”が、しぼんでいくのだ。

きっといまさら、誰も涙を流すことはないだろう。これによってウェブの世界がもっと安全になり、速く軽くなるのだから。だが2020年までの約3年間、われわれはFlashの“遺物”をどう扱うべきか、真剣に考えなければならない。

もはや脅威でしかなかったFlash

死にゆくものを悪く言うのは失礼な話かもしれない。だが、現実問題としてFlashは死の途上にあるのだから、そろそろ黙祷をしても構わないであろう。

異論はあるかもしれない。だが、セキュリティのことを考えてみよう。実際のところ、Flashはわたしたちにとって脅威でしかなかった。「ここ数年のFlashは、ハッキングツールの一種であるエクスプロイトキットの開発者には人気でした」と、セキュリティソフトの開発元であるMalwarebytesのアナリスト、ジェローム・セグラは語る。

「ここ数年、不正広告の巨大キャンペーンが発端となったゼロデイ攻撃が恐るべき件数だったことから、セキュリティ関係者の多くはFlashを完全に削除するようユーザーに求めていました」

昨年のことを思い出してほしい。Flashのセキュリティホールのおかげで、Windowsを含むあらゆるデスクトッププラットフォームへの攻撃を可能にしてしまった。これは尋常ではないことだ。

これほどまで広い影響を及ぼした出来事に対して、適切なたとえは見つからない。あえて言うなら、ひどく渋滞した橋が数カ月ごとに崩壊するようなものだ。そんな橋なんか渡ってはいけないに決まっている。

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最終更新:7/27(木) 12:30
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