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博報堂の打ち合わせは「50%が雑談」なワケ

7/27(木) 10:00配信

東洋経済オンライン

佐藤可士和氏、箭内道彦氏など、数多くの有名クリエイターを輩出していることで知られる大手広告代理店・博報堂。なぜ、博報堂の社員は斬新なアイデアを生み出し続けられるのか? 
博報堂でコンサルタントを務める岡田庄生氏(『博報堂のすごい打ち合わせ』(SBクリエイティブ)の執筆にもかかわる)は、その秘密は、博報堂の全社員が身に付ける博報堂式の打ち合わせ術にあると言います。

 ほかの企業から博報堂へ転職してきた社員たちが、まず驚くのが「打ち合わせ」です。また、博報堂を辞めた人から、「あの打ち合わせをできなくなったのがいちばん寂しい」と言われることもあります。「アイデア」を生み出すことを生業(なりわい)にしている私たちにとって、「打ち合わせ」はいわば生産工場。世の中の一般的な「打ち合わせ」とは異なる企業文化を持っています。本記事では、その博報堂式打ち合わせ術のメソッドの一部を皆さんにご紹介したいと思います。

■1案のために、99案を捨てる

 博報堂の打ち合わせと、一般的な打ち合わせの最も大きな違い。それは、議論を「拡散」させるプロセスに、最も多くの時間を割いていることです。

 「議論の拡散度合いと結論の質は比例する」

 「アイデアは、個人の頭の中ではなく、会話の中から生み出すもの」

 そんな認識が博報堂の社員の間には共有されています。

 仮に、ある課題の解決を目的にした打ち合わせで、参加メンバーから解決策としてA案、B案、C案、D案の4つが出たとします。博報堂の打ち合わせでは、4つの案が出たときに、「解決案は本当にこの4つしかないのか?」「E案、F案はないのか?」という問いからスタートして、アイデアをどんどんと拡散させていきます。

 実際には、議論の拡散のためにアイデアは質より量を重視しますので、3~4人が集まる打ち合わせでは40程度、多いときでは100以上の案が最初に並べられることになります。

 1つの結論を導くために、最低でも100の案を検討する。最終的に、99の案は捨てることになりますが、それは決して無駄ではないと私たちは考えます。

 打ち合わせでは、

 「まだ俎上に載っていないアイデアは本当にないか?」

 「見落としている視点や事実はないか?」

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