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日本が誇るクラシックの祭典「PMF」の舞台裏

7/27(木) 9:00配信

東洋経済オンライン

 125年ぶりの暑さが伝えられる猛暑の札幌を舞台に、今年もPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)が開催されている(7/8~8/1)。

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 今年の札幌はとにかく暑い。この季節は、PMFを目当てに避暑気分で札幌を訪れることが恒例となっているのだが、どうも今年は勝手が違う。そんな中、汗を拭き拭きPMFの会場に足を運べば、そこは世界中から集まる若者たちの熱気でさらにヒートアップした別世界。若さが炸裂(さくれつ)するかのような彼らの響きに身を浸せば、今年は例年以上に“熱い夏”であることを実感する。

■PMFは世界3大教育音楽祭の1つ

 さてここで、PMFについて簡単におさらいしておきたい。その成り立ちは1990年。20世紀アメリカを代表する作曲家・指揮者・教育者として名高いレナード・バーンスタイン(1918~1990)が提唱してスタートした国際教育音楽祭だ。

 その開催地は北海道札幌市。すでに今年で28回目を迎える音楽祭の中心をなすのは、世界中の国と地域からオーディションによって選抜された「アカデミー生」と呼ばれる若手音楽家たちだ。彼らを指導するのがPMFのために集まった世界一流の指揮者やオーケストラの団員たち。そこで行われる質の高いレッスンは、「アカデミー生」にとってのすばらしい経験であり、次のステップにつながる得がたい“ひと夏の経験”となるなのだろう。

 2017年のオーディションにおいては、29の国と地域から97人の若手音楽家が選抜されている。その内訳は、オーケストラアカデミー90人、コンダクティングアカデミー3人、そしてヴォーカルアカデミーの4人だ。指導する側の顔ぶれは、芸術監督ワレリー・ゲルギエフを筆頭に、ウィーン・フィルやベルリン・フィル、アメリカのメジャーオーケストラの首席奏者を中心とした現役バリバリのすご腕たち。彼らに鍛えられた若者たちの目覚ましい進捗ぶりは、これまでPMFが世に送り出してきた音楽家たちの実績を見れば明らかだ。

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