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『ゲーム・オブ・スローンズ』 魅了される3つの理由

7/28(金) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 良質のドラマが次々と生まれ、黄金時代を迎えたといわれる米国テレビ業界。そのなかでも人気、クオリティーともに最高峰に位置する作品が『ゲーム・オブ・スローンズ』だ。2016年に発表されたエミー賞のドラマ部門では、2年連続で作品賞を受賞。史上最多となる12冠を獲得した。主要キャストの1人、アイザック・ヘンプステッド=ライトが来日。世界的な人気の理由について答えてくれた。

 『ゲーム・オブ・スローンズ』は、架空の王国を舞台に複数の名家が繰り広げる壮絶な覇権争いを映画並みのスケールで描くスペクタクル巨編。米国の大手ケーブル局HBOが、1話につき製作費約1000万ドル(約11億円)ともいわれる巨額を投じて、ジョージ・R・R・マーティンのベストセラー小説「氷と炎の歌」シリーズを映像化した。11年から全米放送が始まると濃密なドラマが絶賛され、世界中で人気を集めている。7月からは「第七章:氷と炎の歌」の放送が世界中で始まった。

 物語の中心である覇権争いにおいて、鍵を握るのが北部のスターク家。家長のエダードは第一章で処刑され、その後は各地に散った子どもたちがストーリーで重要な役割を果たしてきた。
 そのなかで次男ブランドン(愛称:ブラン)を演じるのがアイザック・ヘンプステッド=ライトだ。英国生まれで、現在18歳。本作で世界的な人気を得て、将来を期待される若手俳優である。

 アイザックが演じるブランは、塔から突き落とされて下半身不随になり、動物の心の中に入り込んで操るヴォーグ(狼潜り)の能力に目覚める。そして夢に現れた三つ目の鴉(からす)と出会い、過去と未来を見通す方法を学ぶ。

――ブランという役柄をどうとらえていますか。

 「彼は、基本的にとても優しい人物です。行動の動機が、野心や復讐(ふくしゅう)ではないのは登場人物の中では珍しいですね。周りの者や自分自身を守るという目的を持っていました。それが第七章では、少しキャラクターが変わってきます。宇宙の歴史全ての情報を得る方法を学んだことが、行動や考え方に大きな影響を及ぼし、自分の気持ちを超越した、大きな目的のために動くようになる。その変化は、演技をする上でとてもチャレンジングでした」


――本作は世界中で大人気ですが、その理由をどう考えますか。

 「3つあると思います。まず、いろいろな国や地域の文化の要素を取り入れていること。だから、誰でも物語の世界に入れる。主に英国の歴史がベースですが、東洋や中東の文化も含まれていて、米国人も中国人も、みんな楽しめます。2番目は、あらゆる意味で複雑であること。単なる善対悪といったシンプルなストーリーではないし、それぞれのキャラクターにも道徳的にあいまいな部分があったりします。様々な要素を織り込んだタペストリーのようなドラマです。その世界観が人々を引きつけます。3番目は、とにかくストーリーが面白い。文化や言語を超越しているストーリーだから、翻訳しても吹き替えても人々に通じるのです」

 本作は、原作の世界観を再現するため、ロケ地は北アイルランド、アイスランド、モロッコ、クロアチアなど世界各地に広がる。登場するキャラクターも、セリフのある登場人物だけでも200人を超え、それぞれが葛藤や秘密などを抱えている。単純な正義や悪は存在せず、高潔さを見せるかと思えば、裏切りや陰謀にも手を染める。そしてストーリーは予測不能。誰がいつ命を落とすか全くわからないため、一瞬たりとも画面から目を離すことができない。

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最終更新:8/9(水) 7:47
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