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コミュニケーションで日本の医療現場を変える:第6回 コミュニケーションは一つの専門技術【最終回】

7/28(金) 11:40配信

コーチ・エィ

国内でも急速に増え続ける糖尿病患者。生活習慣病である糖尿病の診療には、チーム医療や患者さんと医療者とのコミュニケーションが重要な要素です。糖尿病診療現場でのチーム医療とは?コーチングを活かしたコミュニケーションの活性化とは?医療従事者の人材育成とは?現在、千葉大学病院総合医療教育研修センターで教育専任医師としても活躍されている、横尾英孝先生にお話をうかがいました。

第1回 「全身を診るために」選んだ糖尿病というフィールド
第2回 糖尿病の診療のために、チーム医療に取り組む
第3回 コーチングを取り入れたチーム医療とは
第4回 チーム医療を成功に導く鍵とは
第5回 医師の人材開発
第6回 コミュニケーションは一つの専門技術

第6回 コミュニケーションは一つの専門技術

旭中央病院、千葉大学医学部附属病院で人材開発に携わってきた横尾先生。今後は、どのようなことを目指していかれるのでしょうか。

ーーーー チーム医療や人材育成について、他にも取り組まれていることがあればお聞かせください。

横尾) 相応に経験を積んだ私と同年代、あるいはそれより上の年代の医師のコーチングにも取り組んでいます。千葉大に赴任した当初は、大学病院の中でベテランの医師の能力開発をするのは難しいだろうと思っていました。しかし、他の診療科にも教育の専任医師が何人かいて意識も高く、「コーチング」という言葉もご存知でした。そのような先生方と交流を深めていくうちに、とある診療科の教育専任医師のコーチを担当することになりました。私がかつてコーチをつけていた時と同じように数多くの発見があったようで、その先生の口コミなどを中心に、「コーチをしてほしい」という医師からの依頼が最近増えてきています。医局の人事や運営、家庭と研究の両立、若手医師の育成で悩みを抱えていてコーチングの必要性を感じている方がいらっしゃったのです。旭中央病院時代にも研修医から中堅医師、部長クラスまでコーチを担当した経験があったので、対医師コーチングという領域も自分の中に確立しつつあります。

他には、私の診療科で実習する学生に対して、週に何回か10~15分程度のコーチングセッションを導入してその効果を検証しています。高い志を持って勉学に励む学生も、よく話を聞いてみると、「患者さんとどうコミュニケーションをとっていいか迷うときがある」とか、「指導医の先生に『勉強しておいて』とか『これを調べておいて』と言われても、効率のよい勉強の仕方や調べ方がわからない」といった悩みを抱えていることがわかりました。そういうところにはコーチングが活かせるのではないかと考えています。調査期間は1ヶ月と短いものでしたが、学生も大変興味を持ち、喜んで協力してくれました。実際、わずか一か月でも、実習中の積極性や会話に変化がみられました。その詳細についてはアンケートを使ってデータをとっていますので、今後日本臨床コーチング研究会や日本医学教育学会で発表する予定です。

また、今年のゴールデンウィークは、米国フィラデルフィアにあるトーマス・ジェファーソン大学の視察に行ってきました。海外では医療関係者の患者さんに対する「エンパシー/共感力」の重要性が科学的に検証されています。トーマス・ジェファーソン大学にはその領域のエキスパートの先生がいらっしゃって、「エンパシー/共感力」が高いと糖尿病患者さんの治療成績がよくなったり合併症が減ったりするということを指標化して論文に発表しています。今回、その先生方と意見交換を行い、「コーチングのときのエンパシー/共感する能力の高さ/低さが、コーチとクライアントにどう影響が出るのか」というテーマで新しい研究を立ち上げようと考えています。もちろん、向こうの先生方はコーチングのこともよくご存知でした。今後、国際共同研究として展開できたらいいなと思っています。

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最終更新:7/28(金) 11:40
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