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経営陣に信頼される人事部長は、いつもどんな話をしているのか

7/28(金) 13:10配信

PHP Online 衆知

一枚岩の経営陣をつくる

2006年10月、ネクストは東証マザーズへ上場しました(2017年4月1日、社名を「株式会社LIFULL(ライフル)」に変更)。
今でこそ法令順守の意識は非常に高くなっていますが、その頃はまだ、法令を順守することの重要性が浸透しきっていませんでした。法令は順守しているものの、「順守している」というより「順守させられている」というほうが近かったかもしれません。
そんなとき、ある役員から冗談交じりにいわれました。
「人事がサブロク、サブロクっていうのはわかるけどさ~」
説明するまでもありませんが、サブロクとはいわゆる36協定のことで、そこには、企業が守らなければならない、時間外労働や休日勤務に関しての決まりが明記されています。当時の役員の一部が「順守させられている」という意識であった点は、それはそれで仕方ないとしても、役員として最低限やるべきことは、このような発言を控え、一枚岩を演出することです。
「僕の前だけならいいですけど、役員なんだから、他の社員がいる場では間違ってもそういうこといわないでくださいね」
私は、かなりきつく注意しました。もちろん、その役員は軽い気持ちでいっただけです。「そんなにむきにならないでよ」と顔に書いてありました。
しかし、「経営陣が一枚岩である」ということは、法令順守の文脈に限らず、会社の方針を決めて推進する際にも同様に、大変重要だと考えています。ある部長がいっていることと、もう一人の部長がいっていることが違う。どうやら、上層部にはいろいろな思惑があるらしい。自分は、いったい何を基準に行動したらいいんだろう……。
これは、特に判断基準が定まっていない若い社員にとって最悪の事態です。会社が常に明確なベクトルを示しており、それにしたがって努力をすれば報われるのでなければ、社員は安心して働けません。
会社がAと決めたらA、Bと決めたらB。その原則が揺るぎのないものであることを、いつも全社員に感じ取ってもらわなければなりません。そのために、まずは経営陣を一枚岩にしておくことは、私の重要な仕事です。
役職が社長に近い人の発言であればあるほど、それがお酒の席のものであっても、会社の決定と違うことをいう幹部にはしっかりと注意をします。

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最終更新:7/28(金) 13:10
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