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1900円のシャツと8900円のシャツは何が違うのか?

7/28(金) 17:06配信

ニューズウィーク日本版

<会話術を磨く前に知っておきたい、ビジネスマンのスーツ術。安いスーツと高いスーツ、安いシャツと高いシャツの違いについて>

スーツはおしゃれの道具ではなく、ビジネスツール。どんなに流行っていようと、どんなに似合っていようと、ビジネスシーンにふさわしい格好でなければNGだと、イメージコンサルタントの石徹白未亜氏は言う。だが現実には、残念なスーツ姿の男性が珍しくない。

第1回:スーツはおしゃれの道具じゃない、「細身」では信用されない

そこで、石徹白氏は『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。――会話術を磨く前に知っておきたい、ビジネスマンのスーツ術』(CCCメディアハウス)を出版。紳士服売り場でやってはいけない買い方から、値段以上の価値のあるスーツの選び方まで、軽妙なタッチでビジネスファッションのルールを解説した。

本書から一部を抜粋し、3回に分けて転載するシリーズ。第3回となる今回は、「黒いスーツがダメな理由」「ビジネスシーンに乳首はいらない」「バックルがGのベルトをしていないか」「2色以上のスーツを同時に探してはいけない」「素人の女とスーツを買いに行ってはいけない」......などと(時に過激な見出しで)実践的な内容が並ぶ後半から。

安いスーツと高いスーツ、安いシャツと高いシャツの違いについて。

1万9800円と5万9800円のスーツは何が違うのか?

 安いスーツと高いスーツは何が違うのか。よく聞かれる質問ですが、答えは「着りゃわかる」です。

 具体的には生地の原価と工程(手間)です。まず、生地の原価ですが、1万9800円のスーツはたいていポリエステルとウールの混合でしょう。ウールは価格が高騰しています。ポリエステルはユニクロのフリースでも使われる丈夫な繊維で、悪い繊維ではありませんが、風合いはウールに若干劣ります。高価格帯のスーツは多くがウール100%です。

 生地のブランドは大きくイタリア系とイギリス系に分けられ、イタリア系はわかりやすく「艶感」「華やかさ」があるものが多いです。よって高級感は出やすいですが、LEON的な、ちょい悪オヤジ的な、イキりがちな印象にもなりがちです。イギリス系は艶感がなくイタリア系と比較すると「質実剛健」「地味」な印象を受けますが、ビジネスシーンではこのくらい抑制があるほうが間違えません。

 次に工程です。たとえばスーツのジャケットの中には芯地と呼ばれる固い素材が入っていますが、値段によってその品質やつけ方が変わります。高いスーツは平たい生地に立体感を出すためのアイロンワークも惜しみません。

 などとお伝えしてきましたが、結局最初に挙げた「着りゃわかる」です。男性にありがちな傾向ですが、「スペック」「ブランド」「機能」「うんちく」「論拠」などのデータにはものすごくこだわるわりに、肝心の「実際着たらどうなるのか」が数キロ先に置き去りになっている人、相当数いますよ。袖を通せばすぐわかることなのだから、着ましょう。

 1万9800円と2万9800円のスーツではたいした違いはないでしょうが、1万9800円と5万9800円を着比べてみてください。「このことか」とわかるはずです(もちろん、どちらもサイズが合っていることは前提です)。

 当たり前ですが、1万9800円のスーツは「それなり」です。「衣」「食」「住」にそれぞれどのくらいお金を配分するかは所得やライフスタイルによって変わりますし、優先順位もあるでしょうが、スカートやスラックス、ワンピースなどさまざまなデザインがあり、それでうやむやにすることができる女性のファッションと違い、ジャケットとスラックスのみで構成されるスーツは価格で差が出やすいです。自分への投資として、プラス2万(できれば3万)ジャンプアップしてみましょう。「違う男」になれますので。

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