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“トランプ政権の顔”スパイサー報道官 わずか半年で辞任の理由

7/29(土) 7:00配信

文春オンライン

 トランプ政権の大統領報道官ショーン・スパイサー氏が7月21日、辞任した。

 同氏は本来、共和党全国委員会広報部長としてメディアや世論を扱う実務専門家だった。新政権の発足時から大統領報道官として同政権の過激な政策や「ロシア疑惑」について擁護し、民主党寄りの記者たちと激突してきた。

 大統領の言動を擁護して敵対的なメディアと戦ってきた“トランプ政権の顔”の、就任からわずか半年での辞任劇の背景には何があったのか。

 スパイサー報道官辞任の発表は、トランプ大統領がウォール街の著名な国際投資ファンド「スカイブリッジ・キャピタル」の創設経営者アンソニー・スカラムチ氏を、それまで空席だった広報部長に任命した直後のことだった。

 ハーバード大出身の弁護士であるスカラムチ氏は金融界だけでなく、テレビでの評論などの政治活動でも知られてきた。大統領選中からトランプ陣営中枢に加わった保守派の論客でもある。

 この6月にはCNNの「スカラムチ氏がロシア政府系の投資銀行総裁と密会したことを上院情報委員会が捜査し始めた」という報道に対して同氏は「フェイク・ニュースだ」と抗議し、全面撤回とともに報道に関与した記者3人を辞職に追いこんだ“実績”がある。トランプ氏の抜擢はこの件も理由となったようだ。

 スパイサー氏は先任の自分がスカラムチ氏の新体制下で働くことは「政権にとって好ましくない」という点を辞任の理由にあげた。トランプ大統領はスパイサー氏に政権内の別な部署を勧めて慰留したが、受け入れられなかったと発表した。

 一方で、スパイサー氏は、最近では記者団に突っ込まれ、しどろもどろする場面も多くなっていた。ここ数週間の定例記者会見は女性副報道官のサラ・サンダース氏が代行することが頻繁にあった(同氏はスパイサー氏の後任の報道官に任命された)。

 保守派大物のホワイトハウス広報部長への新起用は、広報体制の強化を図る人事刷新の結果ともいえそうだ。

 報道官辞任劇はトランプ政権内部の混乱を示してはいるようだが、実はトランプ大統領がなお絶対権限を握り、意のままに人事を左右するという構図は変わらない。

古森 義久

最終更新:7/29(土) 7:00
文春オンライン

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