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職場に犬がいると仕事の効率がアップするってホント?

7/29(土) 8:10配信

@DIME

今年の2月、スコットランドのビールメーカーBrewDogでは、従業員が新しく子犬またはレスキューされた犬などを迎えた時に、1週間の有給休暇を利用できるという育児休暇ならぬ育犬休暇を取り入れるとことを発表して話題となった(*1)。

同社は「2人の男と1頭の犬よって設立された」そうで、公式ホームページやTwitterなどにも社員犬または従業員が飼育していると思われる犬たちが度々登場している。

同社公式Twitterに投稿されていた動画を見ると、犬と暮らしている従業員にとってはとてもいい環境のように思え、羨ましく感じる人も多いのではないだろうか。

日本でも「犬連れ出勤」という言葉が登場してから、早20年くらいは経つだろうか。筆者が以前お世話になっていた編集部でも犬を連れて行くことは問題がなかったし、友人知人の中でも犬を連れて職場に行く人たちもいる。

ところで、犬がいることで人が受けられる恩恵としては、ストレスの緩和や健康維持、動物介在教育のカテゴリーにおいては子供たちの集中力アップなどいろいろあるわけだが、アメリカのセントラル・ミシガン大学心理学部の研究チームは、職場に犬がいることで、同僚たちにどのような作用があるかを改めて検証した。

実験に参加した人たちはランダムに犬がいるグループと、いないグループに割り当てられ、仮の仕事仲間となった人たちと問題解決をするなど仕事に取り組む。

結果的に、犬がいるグループのほうが、より協調的で、フレンドリーであり、熱心さ、活発さ、注意力も高く、親密度もあったという(*2)。

要するに、仕事をするにはいい環境をつくれるということ。チームでの作業をする場合、犬がいい潤滑油になっていると研究者は言っているが、仕事の効率アップを望むのであれば、犬の力を借りるというのは十分アリなのだろう。

とは言いながら、日本ではそういった環境をつくることはそうそう簡単なことではない。加えて、犬が好きな人ばかりではないというのも考慮すべき点だ。

以前、こんな話を聞いたことがある。ある人が勤めていた会社が犬連れ出勤OKとなり、毎日同僚たちが入れ替わりに自分の犬を連れて出社してくるようになった。しかし、その人はアレルギーがある上に、犬が苦手であったため、犬好きが多い社内ではだんだんと肩身が狭くなり、かつ、その人にとっては逆にストレスとなって、結局は転職を考えたという話だった。

いくら犬がいることの効能があったとしても、そのような結果となったのでは本末転倒。しかしながら、犬好きばかりの職場であるなら、「仕事効率アップのために犬を!」と職場環境改善の折に提案根拠としてこのような研究結果を利用できるかもしれない。

それ以前に、犬連れ出勤や社員犬が認められるとして、当の犬にとってはどうなのか? 犬にとっての環境はどうなのか? ということも考えてあげねばならないと思うが。

参考資料:
(*1)Brewery offers paid ‘paw-ternity’ leave for employees / USA TODAY
(*2)A Companion Dog Increases Prosocial Behavior in Work Groups / Stephen M. Colarelli et al. / Anthrozoos, A multidisciplinary journal of the interactions of people and animals, Vol. 30, 2017-Issue1, p77-89, http://dx.doi.org/10.1080/08927936.2017.1270595
(*3)The Scientific Case for Dog-Friendly Offices / Inc.

文/犬塚 凛

@DIME編集部

最終更新:7/29(土) 8:10
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