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樹木希林、なかにし礼も受けた粒子線治療 費用は300万円

7/30(日) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 近年、がん患者の間で“最後の切り札”として注目を集めている「粒子線治療」。一部のケースを除き公的医療保険が適用されず、総額約300万円もの費用は自己負担となるが、それでも治療を望む患者は後を絶たない。どのような治療法なのか。フリーライターの清水典之氏が解説する。

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 がんの治療には大きく分けて「手術」「抗がん剤」「放射線」治療の3つがある。ここで紹介する重粒子線治療や後述する陽子線治療は放射線治療の一種で、「粒子線治療」と呼ばれる。

 X線やガンマ線などを用いる一般的な放射線治療に対し、重粒子線治療は炭素イオンを巨大な加速器で光速の70%(秒速約21万km)にまで加速し、そのビームをがん細胞にぶつけて破壊するのが特徴だ。

 従来の放射線治療では、がん病巣周辺の正常な細胞にも放射線が照射され障害を受けるリスクがあった。だが、重粒子線治療では加速したビームががん細胞にぶつかったところで最大エネルギーを放出し止まるので、がん病巣をピンポイントで攻撃できる。しかも、がん細胞の破壊力は従来の放射線の約3倍に達する。

 2015年12月に国内5番目の重粒子線治療施設を開設した神奈川県立がんセンターの中山治彦副院長は、重粒子線治療のメリットをこう語る。

「外科手術では切除が難しいがんや、体の深いところにあるがんの治療に有効です。従来の放射線治療は正常な細胞を傷つける危険性がありますが、重粒子線治療ではその可能性が低いです。従来の放射線治療と同じく軽微なやけどなど副作用の可能性はありますが、“体を切らずにできる手術”のようなものです」

 一般的に、早期がんの治療には外科手術がもっとも多く用いられるが、手術で切除できない場合に抗がん剤や放射線治療が選ばれる。重粒子線は放射線治療の一種でありながら、手術と同程度の局所効果が狙えるという。

 しかも、1回の照射は数分程度。身体にメスを入れないので入院の必要がなく、外来で利用できるのが大きなメリットだ。体力に不安がある高齢者や、がん以外にも合併症のため手術ができない患者の治療も可能だ。

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