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ストーリー戦略で弱小校をラグビー全国大会に導く:第2回 選手が夢を描ける言葉をつくる

7/30(日) 9:40配信

コーチ・エィ

「週3回、1回1時間半」という練習で、弱小チームだった静岡聖光学院ラグビー部を監督就任後わずか3年で花園出場に導き、高校ラグビー界の常識を覆した星野明宏氏。現在は、ラグビーU18 日本代表チームのヘッドコーチも務められています。

大手広告会社から大学院を経て教師に転身したというユニークな経歴の持ち主でもある星野氏に、強いチームづくりの哲学について、お話をうかがいました。

第1回意識改革『60分しかない練習』から『60分もある練習』へ
第2回選手が夢を描ける言葉をつくる
第3回スポーツを通してPDCAを回す思考力を身に付ける
第4回大手広告代理店を辞めてまで得たかったもの

リーダーとは、メンバーの夢を語る人

---- チームを導く監督として、どのようなリーダー像をおもちですか。

星野) 私が思うリーダーは、自分の夢を語るのではなく、「メンバーの夢を語る」人です。「俺がこうしたい、ああしたい」は必要ありません。

自信がなさそうにしている部員たちに、「想像してみろ。筋肉をつけて、こんなラグビー部になって、誰も行けないと思っていた花園に行く。練習環境も限られた静岡聖光が花園に行ったら、絶対メディアも取り上げるぞ。そうなったらどうだ。親も喜ぶぞ。」と、相手の言葉で語るんです。

相手の視点で、「こうなったらすごい」ということを本気で想い、それをいかに伝えるか。それがリーダーの重要な仕事だと思います。

実際に私は、指導者として「花園で優勝したい」と思ったことはありません。リーダーが、自分本位の強い夢や希望をもってしまったら、チームは崩壊すると思います。

監督と部員の関係においてだけではなく、副校長として先生方と面談をするときにも、「こうなったらもっといいよね?」、「そうなるためには何が必要?」、「だったらこの研修はどうだろう?」といったことを問いかけています。

---- 「相手の夢」を語り、行動を促していくということですね。

星野) そうです。あとは、「キャンペーン」でなく、「ムーブメント」にするということです。一定期間の取組みではなく、継続的に発展していくような動きを創り出す。

2年前の高校サッカー全国大会でどの学校が優勝したか、または、3年前のパ・リーグはどのチームが優勝したか、覚えていますか? 大会での優勝は、たとえ全国大会であっても、サッカーや野球、ラグビーといった狭い世界のことに過ぎません。でも、花園でまだ2勝しかしていない静岡聖光学院の名前は、おかげさまで高校ラグビー界で知れ渡っています。

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最終更新:7/30(日) 9:40
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