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「やんちゃ」を変えた妹の死 日大藤沢FW三田野が描いた“2人分”のプロの夢

7/30(日) 20:53配信

THE ANSWER

インターハイ・サッカー2回戦、途中出場で同点弾「これがオレだという気持ちに…」

 たった一つのことに夢中になる。それは、簡単なようで難しいことだ。特に、若者は気が移りやすい。しかし、一方で、若者は一瞬で目覚ましく変わる。サッカー小僧にも同じことが言える。

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 全国高校総体(インターハイ)は30日、サッカー2回戦で日大藤沢(神奈川)が2-1で昌平(埼玉)に逆転勝利を収めた。

 精密機械のように守備の隙を確実に突いてくる相手の攻撃に苦しめられた日大藤沢は、前半に先制を許して苦境に立たされた。ところが、後半に訪れた決定的なピンチの連続をしのぐと、後半23分に投入されたばかりのFW三田野慧(3年)が同点ゴールを決め、チームに勢いを付けた。

 1分後には左からのクロスを相手がクリアし損ねてオウンゴール。あっという間の逆転で勝利を手繰り寄せた。試合は、一度終了した後に試合が30秒ほど再開されるという珍事が起きたものの、スコアは動かず。圧倒的なパスワークを誇る昌平は優勝候補にも挙げられるチームだっただけに、日大藤沢が見せた意地の一撃は、よりインパクトがあった。

 ファーストプレーで同点弾を決めた三田野は「(今季は)神奈川県1部リーグの開幕からスタメンだったのに、柏木純(3年)にポジションを取られた。全国大会出場を決める1点もギブソン・マーロン(3年)に決められ、自分の出場機会が少なくなっていた。でも、最初の機会で集中して(ゴールを)決めて試合の流れを変えてやろうと思って試合に入ったので(実際に決めて)これがオレだという気持ちになれた」と胸を張った。

「やんちゃ」を変えた妹の死「その分、オレが頑張らなきゃと」

 180センチ、75キロのがっしりとした体格で、接触プレーにも強いパワーストライカーで指導陣の評価も高いが、三田野について話を聞くと、佐藤輝勝監督は「やんちゃ過ぎて、学校では本当に大変だったんですけど、期待に応えてくれた。1年生の頃だったら、先発じゃないというだけでふてくされるような精神力だったと思うけど、今回は自分の役割に徹してくれた」と苦笑いを浮かべた。

 1年前の夏にBチームに落とされ、少し痛めた程度の負傷を理由に練習を休むなど、気持ちを腐らせたこともあったという。良くも悪くも若者らしく、気分屋な一面を持っている。ただ、今の三田野は、違う。先発から外れていても、主将の安松元気が「チームの荷物を運んだり、誰よりも先にウォーミングアップの準備をしたり、チームの仕事を率先してやってくれるし、みんなに声をかけてくれる」と称賛する働きぶり。試合に出ようが出まいが、自分のできることにまい進している。

 気持ちを入れ替えたのは、妹の死が一つのきっかけだった。昨年12月、強豪クラブの横須賀シーガルズでサッカーをしていた妹の純さんが、病気のために11歳で短い生涯を終えた。三田野にとっては「妹の死」というだけでなく「最も身近なサッカー仲間の死」でもあった。自分のプレーを見ているうちにサッカーが好きになった妹とは、サッカーの話をしたり、サッカーゲームで遊んだりする仲だった。葬式の2日後から、合宿だった。三田野は、心に期するものがあった。

「2人でプロになろうと話していたけど、妹は死んでしまって、なれなかった。その分、オレが頑張らなきゃと思って、この半年間、腐らずにやってきた」

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最終更新:8/7(月) 11:34
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