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好きな馬に乗り続けるため、費用を自分で稼ぎ続けた、【五輪の日本人女性最高齢出場記録保持者・井上喜久子】が語る東京オリンピック(後編)

7/31(月) 15:00配信 有料

サイゾー

2020年に五輪開催を控える東京と日本のスポーツ界。現代のスポーツ界を作り上げ、支えてきたのは1964年の東京五輪で活躍した選手たちかもしれない。かつて64年の東京五輪に出場した元選手の競技人生、そして引退後の競技への貢献にクローズアップする。64年以前・以後では、各競技を取り巻く環境は同伴化していったのか?そして彼らの目に、20年の五輪はどう映っているのか――?

 水泳の様に厳格に「派遣標準記録」を設けない限り、代表選手を会議で決める以上、未だに選手選考は多くの摩擦を抱えている。リオ五輪代表選考の際、選考基準を満たす選手が複数出た柔道は、選考会議を公開した。選手選考の透明性を上げ、その「文脈」を選手達に理解してもらうためだ。この時のように新聞でいきなり発表するのは論外として、選手に対する配慮はもっと広まって欲しいところだ。

 その後、ユドラ号から国産の勝登号にパートナーを変更した喜久子は、61年に東京五輪訓練生となり以降も主だった大会を総なめ。今度こそと、64年東京五輪出場を果たした。東京五輪本番の様子を、当時の新聞はこのように記している。

〈大賞典馬場馬術第一日は、午前八時半から東京世田谷の馬事公宛内、縦六十メートル、横二十メートルの芝生の競技場で千人余りの観衆を集め団体参加六カ国、個人参加二十二選手によって争われた。三笠宮殿下ご夫婦もご覧になった。(中略)期待の井上夫人も落着いた乗馬ぶりで、全種目をスムーズに大したミスなくまとめたが、得点は六四八点で、あす二日目の再審には残れなかった〉(64年10月22日付・朝日新聞夕刊)

 だが、喜久子本人は東京五輪でのパフォーマンスに満足しているという。

「よくあの馬であそこまでやったと思うんです。歩様(ほよう)という採点項目があって、文字通り歩く様を採点する項目で、全部の運動に歩様の点数が付けられるんです。東京五輪の採点を見ると、どんなに悪い馬でも10点満点で7点はついてるんだけど、勝登号は2点しかつけられていなくて。外国の選手達によく『その馬、ポニーか?』って聞かれました。西洋人と日本人の歩幅が違うのと一緒で、あっちの馬の一歩がこっちの三歩。これじゃ勝てないよね。でも、私はこれまで色んな競技会に出ましたけど、勝登号に乗って出場した中では東京五輪が一番良かったから、自分としてはすごく満足だったんです」本文:3,670文字 この記事の続きをお読みいただくには、サイゾーpremium for Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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最終更新:7/31(月) 15:00
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