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染谷俊之、三浦涼介が美しき吸血種に TRUMPシリーズ最新作『グランギニョル』開幕

7/31(月) 12:00配信

otoCoto

劇作家・末満健一が2009年より展開する『TRUMP』シリーズの最新作「ピースピット2017年本公演『グランギニョル』」が7月29日に開幕した。

不死を失った吸血種“ヴァンプ”たちが、永遠の命を持つとされる吸血種“トランプ”の不老不死伝説に翻弄される、背徳のゴシック・サスペンス『TRUMP』。2009年の初演の後、2012年に再演、さらに2013年には俳優集団D-BOYSによる公演などすでに三度の再演が行われている。また、ハロー!プロジェクト“演劇女子部”や劇団Patchによるアナザーストーリーも上演。綿密に練られた脚本と壮大な世界観が話題となり、シリーズ累計で4万人以上もの観客を集めてきた。

『グランギニョル』は、2年ぶりとなるシリーズ最新作。『TRUMP』で描かれた世界の14年前を舞台に、『TRUMP』の主人公・ウルの父親であるダリ・デリコを中心に物語は進行し、さらにウル出生にまつわる秘密にも迫る。

ダリ役を演じるのは、舞台『刀剣乱舞』、『剣豪将軍義輝』などに出演し若手舞台俳優の中でも抜群の人気を誇る染谷俊之。ダリに反目するライバルのゲルハルト・フラを、ミュージカル『手紙』、『黒執事』などで個性的な演技を披露した三浦涼介が務める。また、もう一人の主人公であるマルコ・ヴァニタスは、ドラマ『牙狼―GARO―』シリーズや舞台『真田十勇士』、『里見八犬伝』に出演した栗山航が演じる。

物語は、吸血種の統治機関“血盟議会”による異教団殲滅作戦の後、若手議員・ダリが議会から停職処分を受ける場面から始まる。議会では、人間の女・スー(田中真琴)が身ごもる赤子がダリの子ではないかという疑惑が持ち上がっていた。しかしダリは停職中にも関わらず、上司のヨハネス(陰山泰)から吸血種の少年少女の失踪事件を秘密裏に捜査することを命じられる。補佐官のマルコらとともに事件を追う中で捜査線上に浮かび上がったのは、ダリのライバル・ゲルハルトだった――。

開幕に先駆けて行われた公開ゲネプロでは、集まった関係者を前に迫力あるステージを披露。舞台上には耽美な世界観を演出するゴシック様式のセットが配され、キャストが勢揃いしダンスを繰り広げるオープニングであっという間に観る者を非日常の世界へ引き込んだ。染谷は傍若無人に振舞いながらも芯の通ったダリを力強く表現し、三浦はダリに対して複雑な思いを抱くゲルハルトを、栗山はダリに弄ばれ困惑しっぱなしのマルコを好演。マルコがダリにやり込められるシーンは滑稽で笑いも起こった。

そして何より圧巻はアクションシーンだろう。「アクションがたくさんあり、体を張っている。燃えている舞台になると思う」と三浦が初日に寄せたコメントの通り、次から次にバトルが巻き起こる怒涛の展開。ダリや護衛の李春林(東啓介)・歌麿(松浦司)らが剣を手に死闘を繰り広げる姿はまるで舞のように美しくもあり、重厚なストーリーと並んで大きな見どころとなっている。

実力派キャストたちが壮大なスケールでおくる残酷劇『グランギニョル』。うごめく陰謀の真相に近付き事件を解き明かした先で、ダリがたどり着く真実とは? 結末はぜひその目で確かめてほしい。

取材・文/左藤 豊

最終更新:8/1(火) 12:28
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