ここから本文です

<「めちゃイケ」は末期症状?>「嘘熱大陸」企画は番組終焉への序章か

7/31(月) 7:40配信

メディアゴン

高橋維新[弁護士/コラムニスト]

***

2017年7月29日放映のフジテレビ「めちゃ×2イケてるッ!」を見た。今回は「嘘熱大陸」という情熱大陸のパロディ企画である。「めちゃイケ」のスタッフが、情熱大陸のスタッフを装ってターゲットのタレントに近付き、情熱大陸よろしく密着映像を撮るという内容だった。

ターゲットは、以下の8人である。

(1)ジミー大西
(2)山田親太朗
(3)アニマル浜口
(4)坂田利夫
(5)松野明美
(6)森脇健児
(7)エスパー伊東
(8)細川たかし

全体的にはどういう画を撮りたいのかがいまいち伝わってこなかったが、この8人への密着には、色々な企画意図のものが混じっていると感じた。

(1)ジミー大西、(2)山田親太朗、(3)アニマル浜口、(5)松野明美、(7)エスパー伊東の5人は、おそらくターゲットたちの天然ボケを撮りたかったのだろう。ただ、密着している時間が短すぎたのが問題でそれほどおもしろいものが出てきていなかった。

(2)山田親太朗以外は露出も多く、「めちゃイケ」への出演も複数回重ねているので、題材としてもそれほど新鮮味がない。

また、(1)ジミー大西と(7)エスパー伊東に関しては情熱大陸のように一歩引いた感じで映像を撮っているだけではそれほどおもしろいものは出てこない。もっと、追い詰めないといけない。そういう意味では、企画意図に合っていない人選である。

(4)坂田利夫と(6)森脇健児と(8)細川たかしは、天然ボケがおもしろいわけでもないので、何を撮りたかったのかはいまいち分からない。(6)森脇に関しては、おそらく情熱大陸と聞いて張り切っているところをバカにした感じの映像を作りたかったのだろう。(4)坂田と(8)細川もそうだったのかもしれないが、2人とも特に気張らずに対応していたのでその意図に合致した映像は撮れていなかった。

唯一、(8)細川に関しては生え際や、いきなり泣き出した番組のAD吉井をカメラがアップするなど、「情熱大陸のパロディ」らしい映像が複数撮られていた。

本気で情熱大陸のパロディをやるのであれば、情熱大陸らしい語りをターゲットがしている時に、こういった「違うもの」にアップするなどといった意識的なズラシがもっと必要である。そしてそのためには、このズラシを撮れるような仕掛けをもっと意識して色々な場所に散りばめる必要がある。

ターゲットをバカにするのであれば、もっと徹底的にバカにした方がいい。ただターゲットを追っていればなんとなくおもしろいものが撮れるんじゃないか、というような意図しか今回の放送からは感じず、中途半端なものしか撮れていない。結果として、どのターゲットの映像もそんなにおもしろくなくなってしまうのだ。

その一因は、やっぱり各ターゲットへの密着時間が短いことにあると思う。密着役には「めちゃイケ」の本物のディレクター(D)とADがついていたが、それだと本家の情熱大陸みたいに何日にもわたって密着しているといずれドッキリだとバレてしまうから、ネタバラシもその日のうちに早めにやったのだと思われる。

全盛期の「めちゃイケ」だったら、こういうところにはきちんとこだわって、何日も密着しても「めちゃイケ」だとバレないように偽D役みたいな人を用意しただろう。こういうところに手を抜いてしまうあたりに今の「めちゃイケ」のちぐはぐさが如実に出ていると思う。

だからこそ、8人もターゲットを用意しないと尺を埋められないのである。8人も用意するから、色々な企画意図の映像が混ざってしまって、何をやりたいのかがいまいち伝わりにくくなるのである。

そろそろ本当になんとかしないといけない。筆者は、もう終わらせてやった方が番組のためだと思っている。密着映像を見てガヤを入れるだけのメンバーにも特に存在意義がなかった。

高橋維新[弁護士/コラムニスト]

最終更新:7/31(月) 7:40
メディアゴン

Yahoo!ニュースからのお知らせ