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モバイルPCをスマホ視点で進化させた「HUAWEI MateBook X」の使い勝手を検証

7/31(月) 18:10配信

@DIME

パソコンにあまり詳しくない人が驚くのは、ノートパソコンが小さいものほど高価な傾向にあることだ。なぜなら小さなパソコンを作るのは消費電力の低いプロセッサ、冷却機構や精密な工作精度などさまざまなより高度な技術が必要になるからだ。例外はゲーミングPCで、ゲーミングPCは大画面な15インチや17インチモデルも非常に高価。これは高性能なプロセッサやその発熱を処理する高度な技術が投入されているためだ。なんにしろ、モバイルPCというのは多くの高度な技術が投入され、高価な製品になっているということだ。

【写真】モバイルPCをスマホ視点で進化させた「HUAWEI MateBook X」の使い勝手を検証

そんななか、スマホメーカーであるHUAWEIがモバイルノートパソコンをリリースしてきた。それが「MateBook X」だ。このMateBook Xはクラムシェル型で一般的なノートパソコンの形状をしている。

わざわざ、こんなことを書いたのは、HUAWEIには「MateBook」というキーボードカバーと組み合わせて使うことで、ノートパソコンのように使えるタブレットがすでに存在していたからだ。そして、このMateBook Xの登場とともに、「MateBook E」に進化した。MateBook Eのキーボードカバーは前モデルよりも機能が改善され、角度を無段階に変えることができるようになるなど、進化している。まあ、Surfaceのようなモデルなわけだ。

そして、HUAWEIはMateBook Xでついに本格的なノートパソコン市場にエントリーしたことになる。

■外観

MateBook Xのボディはメタルでマット仕上げになっている。ボディカラーはi7搭載の最上位機種がゴールド(プレステージゴールド)で、i5搭載モデルはスペースグレー、ローズゴールドの2つのカラーがある。

ディスプレイサイズは13インチで、解像度は2160 x 1440ドットとなり Corning Gorilla Glassで保護されているのがスマホメーカーらしい。左右のベゼル部分が極めて狭くなっており、ボディサイズのわりにディスプレイサイズが大きい。このあたりもスマホで培ったテクノロジーだろう。

ちなみにボディサイズは高さ約211mm×幅約286mm××厚さ約12.5mmで約1.05kgになる。

VAIOのS11とそのサイズを比較してみると、S11が高さ16.4~19.1mm×幅284mm×奥行き190.4mmなので、幅はS11よりも2mm長いだけだ。ディスプレイサイズがS11が11インチ、Xが13インチと2インチもXが大きいので、いかにXのベゼルが狭いかがわかる。

Xのディスプレイは表示クオリティに関しても発色がよく、くせがなく素直なでいい。

■キーボード

キーボードは金属製でボディよりもやや暗い色になっている。キーとキーの間に間隔があるアイソレーションタイプだ。そして、ボディが薄いのにストロークが十分にあるのでタイプしやすい。カーソルキーは左右が普通のキーサイズ、上下が幅の半分程度の高さになっているレイアウトで扱いやすい。

このキーボードの上にはスピーカーがレイアウトされていて、そのために穴が幅広く開いている。通常、コンパクトさを重視するモバイルPCでこのようなレイアウトは珍しい。

マウスパッドは横幅が広く、奥行きも実用性十分でレスポンスがいい。ボディの奥行きがあるので、使いやすいサイズを確保できている。キーボードとマウスパッドはモバイルPCが持つ課題のひとつなのだが、十分に実用的で快適なものが確保できていると感じる。

■ファンレス

ちなみにXのボディはファンレス構造になっているため、左右に廃熱口がない。発熱が大きいはずのi7プロセッサを搭載しながらファンレスを実現したのは、ボディの放熱をより効果的にするため放熱効果の高い素材を使っているからだ。この素材は航空宇宙技術に使われるもので、まさに宇宙時代のパソコンという感じだ。ちなみにこの機構はスペース・クーリング・テクノロジーと呼ばれる。

とはいえ、負荷の高い処理をすれば熱は発生するわけで、「DOLBY ATMOS」の動画を連続してずっと再生したりすると、かなり発熱してくるのはたしかだ。

この放熱はおもに底面に来る。しかし、そんな底面が熱くなるようなシチュエーションでも、ユーザーが主に触れるキーボードやパームレストはほんのり熱くなる程度だった。熱コントロールはうまくできているようだ。

■拡張端子と充電

拡張端子は左右にひとつずつUSB-C端子を搭載している。充電に関してもUSB-C端子を使って行うわけだが、左側の端子からしか充電ができない。

というわけで付属のACアダプタはまるでスマホの充電器のような形状なわけだが、スマホの充電器でもUSB-C端子で接続できれば充電できてしまうのが便利だ。

■オーディオ

このXのほかにない特徴は「Dolby Atmosサウンドシステム」というドルビーのオーディオ規格に対応していることだ。360度のオーディオを再現できる規格で、音の動きも的確に表現できるというもの。とはいえ、ホーム向けのDOLBY ATMOS HOMEよりも少ない数のスピーカーで音を出しているので、音の再現性は一般的なDOLBY ATMOSほどには高くないのだが、普通のノートパソコンと比較すれば、桁違いにいい感じだ。

スピーカーの出力やスピーカー数は公表されていないが、そのエッジの効いた、位置表現性の高い音はほかにない感じだ。映画などを見ていても、かなり音の位置をうまく再現しており、普通のノートPCとは違うリアリティでコンテンツを楽しむことができる。

コンパクトなモバイルPCでこんな音が出るのは本当に驚きだ。

■指紋認証

Xでもっともスマホ的に感じるのが指紋認証だ。指紋センサーはキーボード右上の円形のボタンに搭載されたスキャナで行われる。このボタンは電源ボタンも兼ねているので、電源ボタンを押して、そのまま認証されるのがスマートだ。

ちなみに価格はi5モデル(メモリ8GB、SSD256GB)のローエンドタイプで14万4800円。その高速性、指紋認証やファンレスなどの先進性、音のよさなどを考えると十分にコスパが高いのではないかと思う。

MateBook Xはヘッドホンなしで音楽を聴きたいとか、映画を楽しみたいというような人におすすめなモバイルPCだ。

取材・文/一条真人

@DIME編集部

最終更新:7/31(月) 18:10
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