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資格をカクテルすれば「世界で唯一の職業」を作ることもできる

7/31(月) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

● 自分に自信をつけるために取った資格に 価値を見出せなかった…

 今回は、一人の女性の起業物語について書いてみたいと思います。とは言っても、ポイントは起業云々ではなく、彼女がいかに資格取得をフックとして、自分なりのストーリーを描いたのか。彼女がどのような紆余曲折で学び直しを行ったのかということです。

 彼女が最初に取得した資格は、NPO法人総合福祉カンセリングセンターが認定している心理カウンセラー1級でした。その資格をフックとして、彼女は現在、世界に唯一の職業を生み出したのです。彼女は自分の肩書を「非言語コミュニケーショントレーナー」としています。

 彼女は父親の仕事の関係で、ドイツで生まれ、その後アメリカに渡り、計14年間、海外で生活しました。その後日本に帰国して、短大を卒業後、外資系企業に入社。家庭にも恵まれ、2004年に退社しました。

 働いていた外資系企業では、なかなか自分らしさを発揮することができなかった。それで自分で何かをしようと考えたのだそうです。

 まずは「自分の強みは何か」と考えました。それは「人にお節介を焼くことだ」と気がつき、何かそうした方向で仕事を考えようとしたのですが、何をやるにしても、自分に自信を持てずにいました。そこで、自信をつけるためには資格取得が一番いいと考えました。同時に、周囲から評価を得るにも資格取得が早道とも考えたのです。

 そう、安易な考えです。しかし、彼女の物語はその安易さからスタートしたのです。

 選んだのが前述の心理カウンセラー1級という資格でした。これは、臨床心理カウンセリングの現場で活躍できる資格だとうたわれますが、2級資格(あるいはそれと同等の心理系資格)を取得した上で、何と3日間、全6教程の養成講座を受講するだけで取得できる資格だそうです。

 彼女はこの資格を取得したわけですが、その最中から、「これだけではダメだ。この資格を持っているからといって、何かができるわけではない」と気がつきました。

 次に考えたのがイメージコンサルタントという資格でした。この資格を取るのは結構大変だったようです。まず4シーズン法というものを取得しました。ところがこれにも問題がありました。世界では通用しても、日本では通用しない方法だったのです。

 イメージコンサルティングとはいうものの、ほとんどカラーコーディネートの世界です。「あなたの着る物などのイメージ=色を変えることによって、他人に良い印象を与えましょう」という趣旨です。中でも4シーズンでは、髪の色や目の色によって、最初に対象となる人間を四季に分けます。その四季に応じて、カラーコーディネートをしていくのです。

 ところが日本人は基本的に皆、黒髪で黒い色の目ですから、全員が冬に分類されてしまいます。当然彼女自身も「冬」だと言われて、冬の人を印象よく見せるカラーコーディネートである黒と白、モノトーンにこだわり、しばらくそれで暮らしたそうですが、全然楽しくない自分がいたわけです。

 「これは違う!」と。まあ、アジア人ならば誰でも思うはずです。

● 実践を通して、 自分が本当にやりたいことを見つける

 次に、彼女はイメージコンサルティングの世界で別の師に出会い、「ミキカラーズ7プラネッツ法」という別の方法論を学びました。こちらの方法は納得感が高かったようですが、そこが本稿のポイントではないので、ここでは詳説は割愛します。

 その資格をベースに様々な可能性を考えた彼女は、いろいろなところに売り込みをしました。その一つがハローワークでした。

 ハローワークは、何度仕事を紹介して面接を受けてもらっても採用に至らない、いわば「求職の常連」を何とかしたいと考えていました。そこでハローワークのある担当者が、このイメージコンサルティングを活用して、そうした人たちに第一印象を変える努力をしてもらえれば、就職面接突破に効果があるのではないかと考え、彼女にセミナーを依頼してきたのです。

 ところが、あろうことか彼女はその現場で、そこに集まった中高年の方の転職成功に必要なのはイメージコンサルティングの技術ではないと、一瞬にして悟ってしまったのです。

 いくらカラーイメージを変えても、それだけでは求める効果は絶対に得られない。そこに入ってきた人たちの第一印象がそれを教えてくれました。皆、一様にうなだれていて、背中を丸めてとぼとぼと歩く。質問にはぼそぼそと小声で答える。とにかく第一印象が最悪だったのです。

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