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「異業種からのバイオ参入」で勝つ銘柄はどれ? 

7/31(月) 17:01配信

会社四季報オンライン

 いうまでもないが、企業は基本的に収益力の向上を使命としている。収益力の向上は、株主のみならず経営陣、従業員などにとってもプラス効果が大きい。売上高の増加も重要だが、利益率の向上は企業の効率性を如実に示す。

 アナリストの企業分析・評価でも、利益率の改善は重要なポイントだ。自己資本に対する利益率であるROE(自己資本利益率)や、売上高に対する利益率である粗利益率や営業利益率の改善は、企業の評価向上にとって重要性が高い。増益率などよりも大切な指標といえる。

 企業が収益力の向上を図るには付加価値の高い分野へ売り上げをシフトすることが近道だ。さらに、一段の付加価値化には川上の事業よりも川下分野へ展開することが有効となる。消費者に近い最終製品は利幅が確保できるからだ。

 企業間の取引では企業同士が互いに利益率の向上を目指すため、価格交渉が熾烈を極める。企業が付加価値化を求めて川下分野へ展開していくと、最終的にはエレクトロニクスやメディカル分野に行き着く。ただし、エレクトロニクス分野はテレビや携帯電話などの中核製品群が中国や韓国、台湾などの新興国に奪われている。相対的にコストの高いわが国では、同分野で付加価値化を進めることは困難になりつつある。

■ 大手がこぞって医薬品分野へ本格参入

 この結果、企業の開発のターゲットは医薬品や医療機器などのメディカル分野に向かいつつある。医薬品分野のなかでも、より付加価値の高いバイオ製品や再生医療分野への志向が強まっており、各社は研究開発にしのぎを削っている。

 化学、繊維、硝子といった素材分野では、有力企業が医薬品マーケットに参入しているケースが多い。エチレンセンターは高度成長期に高い収益力を謳歌したが、現在の化学メーカーは脱汎用化が進んでいる。すでに医薬品のビジネスなどがエチレンなどに代わって稼ぎ頭となりつつある。

 化学業界のトップ企業である三菱ケミカルホールディングス(4188)は、大手製薬への仲間入りを果たしつつある田辺三菱製薬(4508)を傘下に持つ。三菱ケミカルホールディングスは田辺三菱製薬のグループ化のために多くのM&Aを実施している。

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