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老人は痛い…なってみて初めてわかる、老人1年生の本音とは?

7/31(月) 6:30配信

ダ・ヴィンチニュース

 「大人はわかってくれない」とはいつの時代も若者の常套句だ。だが、大人は若者を全くわからないわけではない。なぜなら、どんな大人でもすでに若者を経験済みだからだ。

 一方で、いい歳の大人でもわからないことがある。しかもありふれた、誰もが経験することで、だ。それが本書『老人一年生 老いるとはどういうことか』(副島隆彦/幻冬舎)のテーマである。

私がこの原稿を書こうと思った理由は、「老人は痛いのだ」「老人というのは、あちこち痛いということなのだ」ということを、なんと若い人たちは分かってくれない、という大きな秘密を明らかにするためだ。老人(になった人間)にとってはあたりまえのことが、若い人たちには分からない。若い人たちは本当に、老人の体の痛みのことを分からない。
 と著者の副島隆彦氏はまえがきで述べている。ここでいう若い人というのは、40代、50代の人たちを指している。そのくらい「老人になる」というのは、それまでとは大きく違うらしい。

 第1章の冒頭に、こんなエピソードが紹介されている。

 国際結婚した50歳の娘が、80歳になる自分の父親が病気になったので、外国から帰ってきた。娘は病室に入るなり「元気を出しなさいよ!」と言って励ましのつもりでかけ布団の上からバンバンと父親を叩いた。父親もはじめは「うんうん」と言っていたが、娘が体の痛みをちっとも理解してくれず、あまりにバンバン叩かれ励まされるので、そのうち、ついに嫌になって、「もうお前とは口も利きたくない」と言ってしまった、というものだ。実の親子であっても、老人の痛みは理解されない、と副島氏は嘆く。

 そういう副島氏も、ついこのあいだまでは老人の気持ちが全くわからなかった、という。自分がその立場になって初めてわかる、と。

 お年寄りを大切にしましょう、いたわりましょうというモラルは幼いころから教えられるが、そこから一歩進んで「痛みを理解する」という境地にはなかなか至らない。そもそも痛みというのは、それが体の痛みであれ心の痛みであれ、それを体験した者にしか真に理解はできないのかもしれない。

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