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「貧困」はもはや他人事ではない…。女性たちが「貧困」に陥ったのはなぜか?【著者インタビュー】

7/31(月) 6:30配信

ダ・ヴィンチニュース

 「貧困」な「女子」の記事は、ネットニュースではもはや定番だ。お金がないからとボロボロの部屋で暮らしていたり、風俗で働いても貧困は変わらなかったりと、とにかく悲惨なものばかり。中にはどこか「見世物」感が漂う記事もある程だ。

 「インパクトの強いひどい事件が、社会を変えるきっかけになることがあります。でもそれを探すことにやっきになると悲惨競争になってしまうし、怖いもの見たさで読まれてしまう気もしていて。貧困は社会問題であって、決して消費するための娯楽ではないんです」

 こう語る雨宮処凛さんは路上生活者への炊き出しに参加するなど、10年以上も格差や貧困問題と直接向き合ってきた。

 女性の貧困をテーマにした新刊『女子と貧困』(かもがわ出版)に登場する“貧困女子”たちは、ボロアパートに住み風俗で働いても爪に火を点すような生活、はしていない。そして彼女たちは怠けていたわけでも、遊んでいたわけでもない。なのに「貧困」に陥ったのは、何が原因だったのだろう? 「貧困は社会問題」と語る雨宮さんならではの視点で、語っていただいた。

女性の貧困は、ぱっと見ではわからない

「女性の貧困ってあちこちで取り上げられていますが、『シングルマザーで大変。以上。』みたいな話が意外と多くて。でも若い女性やシングルマザーに限った話ではないし、置かれた状況もさまざま。もはや貧困女性は全世代にいるということを書きたかったんです」

 この本では、8つのケースが紹介されている。原発事故による自主避難をしたことで貧困に直面した加緒理さんや、生活保護を受けながらも「大学に行きたい」と学ぶことを目指すミカさんなど、年齢や境遇は皆バラバラだ。中には長年会社に貢献してきたにもかかわらず、子どもの病気で会社を休んだことを理由に給料の返還を迫られ、1年に3度もの降格処分を受けてしまった女性もいる。その女性・冴子さんは、部長にまで昇進していた。なのに子どもが病気になり、手術と通院が必要だったことを会社が問題視したのだ。

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