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過ぎ去ったあの夏は二度と戻らない……。ノスタルジーが胸打つ大人の“スマホ夏ゲー”

7/31(月) 16:00配信

週刊SPA!

◆ゲームコラムニスト・卯月鮎の絶対夢中★ゲーム&アプリ週報

 夏本番がやってきました! 最近は「公園でのボール遊び禁止」「裏山への立ち入り禁止」「危険な虫が多いので虫捕り禁止」……と子どもたちが思い切って外で遊べる環境ではないですが、私たちが小学生の頃は、友達の家に集まってファミコンをするかたわら、早朝カブトムシを捕りに行ったり、どぶ池でザリガニを釣ったり、金網を乗り越えて空き地へ侵入したり……と夏休みを満喫していました。

⇒【画像】プレイ画面

 でも、あの夏はもう二度と戻ってきません……。今回は、そんな夏の郷愁に浸れるノスタルジックな夏ゲー2本を紹介します。大人のプレイヤーこそ、過ぎ去った夏の日を思い出してグッとくるゲームたちです。

『脱出ゲーム あの夏の日から脱出』

iOS、Android/あそびごころ。/基本プレイ無料

 1本目は、『脱出ゲーム あの夏の日から脱出』です。脱出ゲームというと謎を解いて閉ざされた室内から抜け出す……といったイメージがありますが、このゲームは屋外が舞台になっていて開放感たっぷりです。

 全8ステージで構成され、クリアしていくうちに庭や駄菓子屋、路地の細い階段、公園などいろいろな場所に行けるようになります。目的は、噂になっている「おばけトンネル」の先を確かめること! トンネルはどこにつながっているのでしょうか? 子どもの頃、夏のバイパストンネルのヒンヤリとした空気が好きだったのをふと思い出しました。

 謎解きの難度はそれほど高くはなく、ヒント機能もしっかり用意されています。アサガオの咲き方がカギになっていたり、絵日記をよく見ると問題の意味がわかったり……と、ゲーム中の謎も夏らしさ満載です。そうめんを食べて、駄菓子屋でアイスを買って、昆虫を捕まえて友達と虫相撲をする! 夏の冒険のラストは、少し切ない余韻が残ります。

『彼女は最後にそう言った』

iOS、Android/SYUPRO-DX Inc./基本プレイ無料

 もう1本は、スーファミ風のドット絵で作られた懐かしいテイストのアドベンチャー『彼女は最後にそう言った』です。やはり村の祭りで起きた不思議な事件を描き、“感動のアドベンチャー”と現在絶賛されている『終わらない夕暮れに消えた君』の開発チームが2015年にリリースした名作です。

 8月14日、故郷の村に久々に帰ってきた大学生のシンタローは、「お祭の夜、展望台で待ってます」という謎の手紙を母から渡されます。差出人は、4年前に湖で亡くなったはずの中学の同級生・ナナミでした!?

 シンタローは8月14日を何度も繰り返して、祭りでにぎわう村のあちこちで情報を集め、4年前の悲劇の真相を探っていきます。なぜ祭りの前日、彼女は人が立ち寄らないような湖に足を運んだのでしょうか……?

 ミステリーやサスペンスを思わせるタッチでゲームは進んでいきますが、ラストはお互いを思いやる気持ちと甘酸っぱい恋に絡んだ一夜の感動ストーリーに胸が熱くなります。

 あのとき伝えられなかった想い、変わっていく故郷、自分、旧友たち。夏祭りのにぎやかさと寂寥感が心に染みてくるタイトル。エンディング後に2周目も待っていて、作り手の作品に対する丁寧な思いが伝わってきます。

【卯月鮎】

ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ディファレンス エンジン

日刊SPA!

最終更新:7/31(月) 16:00
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