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【元ロッテ・里崎智也に聞く】肩は鍛えて強くなる?

8/1(火) 11:50配信

週刊ベースボールONLINE

読者からの質問にプロフェッショナルが答える「ベースボールゼミナール」。今回は捕手編。回答者はロッテ2度の日本一、WBC初代世界一に貢献した、元ロッテの里崎智也氏だ。

Q.スローイングを良くする練習法は? また、肩は鍛えて強くなりますか?(北海道・45歳)
A.最も大切なのが正しいキャッチボール。野球は遠投の距離を争う競技ではありません

 まず、スローイングはトレーニングすることで改善が望めます。最も大切なのがキャッチボールでしょう。とはいえ、無理なキャッチボールはいけません。“無理な”とは、やみ雲に距離を競うようなキャッチボールのことです。

 ただ単に「100メートル投げられる」「120メートル投げられる」というのは実戦では何の意味も持ちません。それに距離を競っていると、例えば、思い切り助走をつけて、フォームなどお構いなしに思い切り腕を振るでしょうから、故障につながる可能性も出てきてしまいます。そもそも、野球は遠投の距離を争う競技ではないですからね。この部分だけは勘違いをしないようにしてください。

 正しいフォームで、投げるボールは目線の高さ(もしくはそれよりも少し高い程度)。山なりにならず、強いボールをパートナーの胸元に投げることから始めましょう。その上で、この距離を伸ばしていくことが最も重要で、実戦にも生きるスローイングとなっていきます。

 初めは20メートルの距離が限界でもいいんです。これをやり続けることによって、20メートルが30メートルになり、40メートルになり、50メートルになっていきます。助走はせず、ピッチャーの投球フォームでノーステップで投げるか、野手のスローイングを意識してワンステップのみにとどめましょう。

 続けていくことで距離ももちろんですが、コントロールもついていくはずです。特に小学生、中学生であれば、体が成長するとともに飛躍的にその距離は伸びていくでしょう。これは他人と争うことではないですから、個々人が意識して自分の“距離”というものを理解し、伸ばしていくことです。

 長年、プロ野球の世界に身を置いて、いまでも解説で現場に足を運びますが、プロでコントロールが良いピッチャーというのは、本当に遠投が美しいです。きれいな回転で山なりにならず、パートナーの胸元にビシッと収まります。球場でも練習場でも、外野でピッチャーが遠投をしていることがありますから、機会があれば読者の皆さんも見ることをおススメします。

 質問にもありますが、肩は鍛えて強くなるものです。ただ、絶対に慌てないことが重要ですね。

写真=BBM

●里崎智也(さとざき・ともや)
1976年5月20日生まれ。徳島県出身。鳴門工高から帝京大を経て99年ドラフト2位でロッテ入団。06年第1回WBC代表。14年現役引退。現役生活16年の通算成績は1089試合出場、打率.256、108本塁打、458打点、6盗塁。

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