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ネット世論の実態に迫る(下)

8/1(火) 11:37配信

nippon.com

ネット世論を、偏向した一部の過激な人たちの意見だと決めつけるのは早計だ。マジョリティに属するが、マジョリティとして利益を享受していない人々の不満が、そこには強く脈打っているのだ。

影響力が大きいYahoo!ニュース

日本社会のネット世論空間で、一つの大きな特徴は、「ニュース媒体→ニュース→受信者=発信者」いう、ネット世論形成回路において、Yahoo!ニュースというニュース配信プラットフォームが極めて大きな役割を果たしていることである。

表1は筆者が2016年7、8月、関東・東海・関西圏16~69歳の男女1100人を対象として実施したウェブアンケート調査の結果である。ニュース接触という観点からみて、Yahoo!ニュースの閲覧がネット利用者にとって、大きな位置を占めていることが分かる。16年1、2月の総務省「通信利用動向調査」では、13歳~49歳のインターネット利用率は96%以上、50代で91%、60代でも77%に達しており、Yahoo!ニュースは、ネット利用者というよりも、日本社会全体にとって、ニュース流通の中核的役割を担っていると考えることができる。

もちろん、他のニュースポータルサイト(ミドルメディア)も、年代を問わず3分の1以上利用されており、スマートフォンでのニュースアプリ利用は、35歳以下のデジタルネイティブ(※1)層で3割を超えた。また、デジタルネイティブ層は、「まとめサイト」に半数近く、「動画サイトでの記事閲覧」、「2ちゃんねる」に3分の1程度アクセスしている。つまり、10代から30代では、前回紹介したメディア生態系が、ニュース接触の回路として日常生活に組み込まれている様子を見て取ることができる。

さらに、各種レビュー、コメントの書き込みも、若年層を中心に、一般的行為となりつつある。商品・サービスについては年代を問わず3割程度が書き込みをする。ここで争点となるのは、2ちゃんねる、匿名掲示板への書き込み、「拡散」「炎上」への参加である。

表1から明らかなように、デジタルネイティブ層では、こうした行為が1割前後に達し、「拡散行為」は10代後半、20代前半で2割を超えるということが明らかになった。

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最終更新:8/1(火) 11:37
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