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鈴鹿8耐でヤマハが史上初の3連覇。頂点奪還を狙うホンダを返り討ち

8/1(火) 7:40配信

webスポルティーバ

 2015年の鈴鹿8耐にフルファクトリー体制で復活したヤマハファクトリーレーシングチームが19年ぶりの優勝を果たしたとき、チーム監督の吉川和多留は「申し訳ありませんがあと2~3年は連覇させてもらいます!」と表彰台で宣言した。後日、「あれはその場の勢いで言ってしまったことだから......」と吉川監督は照れたような笑みで弁解していたが、そうはいってもまったく自信がないのならば、あのような強気な発言が飛び出すことはなかっただろう。

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 実際に、彼の宣言どおりにヤマハファクトリーレーシングは2016年に連覇を果たし、そして40回記念大会となった今年のレースでも速さと安定感、巧みな8時間の組み立てが揃った隙のない強さで3連勝を果たした。

 2015年と2016年に優勝を経験しているエースライダーの中須賀克行は、レースウィーク前に行なわれた公式合同テストの際に「8耐は連勝自体が難しいことなので、自分たちがディフェンディングチャンピオンだとは考えていない」と述べた。

「常に記録にチャレンジする姿勢を保ち続けて今年のレースに臨みたい。チャレンジしているからこそ結果を得ることができると思うので、チーム一丸となって、各々がやるべきことをしっかりとやっていく。昨年のレースで手が届きかけていた219周をクリアする、という目標に向かって皆が力を合わせている」

 そう話す中須賀に、3連覇がかかっているという事実にプレッシャーは感じるか、と重ねて訊ねてみた。

「そこは、今までと変わらないですね。自分たちは218周を記録して219周にほぼ手が届いているけれども、他陣営はまだ届いていない。そういった意味では、自信もあります。周囲に左右されずに、自分の力を出し切る。それがすべてだと思うので、そこに集中していきます」

 今年のチームメイトは、2016年にも一緒に走ったアレックス・ロウズと、ホンダから移籍してきたマイケル・ファン・デル・マークというラインナップになった。ファン・デル・マークはヤマハで8耐を走るのは今年が初めてだが、2013年と2014年にはホンダ陣営のMuSASHi RT HARC-PRO.から参戦して2年連続優勝を獲得した実力の持ち主だ。2015年と2016年はヤマハの中須賀たちが連覇したため、ファン・デル・マークは苦杯を舐める結果になった。

 連敗を喫しつづけてもなお8耐に参戦し続け、さらにヤマハに移籍してふたたび鈴鹿に戻ってきた24歳の彼に、8耐の何が魅力なのか、と尋ねたときのことだ。

「おかしなことだけど、レースを終えるたびにいつも『こんなつらい思いは二度とゴメンだ!』と思うんだ。体力的にもきついし、精神的にもつらいし、正直なところ、レースの最中でもバイクの上で『僕はいったい何をしてるんだろう?』と思うこともあるくらいだ」

 そう言って、少し照れたような笑みをうかべた。

「でも、2~3週間もすると、レースのことを思い出して、また走りたくなってしまう。あの勝利の格別な気分を、もう一度味わいたくてしようがなくなるんだ。だから僕は、毎年ここに戻ってくるんだ」

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