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「青森山田を倒すためにやってきた」 前橋育英、悲願のリベンジ呼んだ闘志の“源”

8/1(火) 9:22配信

THE ANSWER

高校選手権決勝で屈辱の0-5大敗…雪辱を意識してモチベーションに

 これほど勝ちたいと思える相手はいない。その想いが後半の怒涛の攻撃に表れていた。

 全国高校総体(インターハイ)は31日、サッカー3回戦で前橋育英(群馬)が3-1で青森山田(青森)に逆転勝ちを収め、ベスト8入りを果たした。

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 両チームの対戦は、公式戦では昨季の全国高校選手権の決勝以来。当時、2年生主体だった前橋育英は、ほとんどが屈辱の決勝戦(0-5)をピッチで味わった選手たちだ。目標はあくまでも優勝だが、青森山田に勝ったことは、ただ3回戦を勝ったのとは異なる意味があった。

 山田耕介監督は「僕らはこれを目的にやってきたようなもの。昨日も(他チームには悪いけど)青森山田、勝て! と思っていました。本当に、練習中でも『だから、お前たちは青森山田に0-5で負けるんだ』と言うことが多かった」と、常に雪辱を意識してチーム力を高めてきた半年を振り返った。

 試合前には、屈辱の一戦のビデオを見て、モチベーションを高めた。キャプテンの田部井涼(3年)は、ショックを受けた半年前の映像を源に、闘志を駆り立てていたという。

「練習が緩んでいると『青森山田の選手だったら、こんなことはしない』と監督から言われました。それを言われると、本当に悔しい。言われ続けて来たので、悔しさを晴らせたことは、良かったと思います。敗戦もそうですけど、0-5というスコアが一番、頭に残っています。何もできなかったという印象が残っているので。そのスコアと敗戦が頭に残っていて、今日の試合前もあの試合の映像を見ました。まあ、本当に失点シーンばかり……。5点分、全部見たので、気持ちは相当高まっていました」

「次で負けたら意味がないし、青森山田にも失礼。勝ったからには日本一」

 試合は、先制を許した前半は相手のペースだったが、前半終了間際に追いつくと、後半は猛反撃。特に、後半を自分たちのボールで開始すると、一気に敵陣へ突進した。

 後半から投入されたFW飯島陸(3年)が相手に弾き飛ばされたが、すぐさま味方がフォローし、そのまま前進。左コーナーキックを獲得すると、MF田部井悠(3年)がニアサイドに蹴り込み、混戦からMF塩澤隼人(3年)が押し込んで逆転。さらに後半25分には、J1アルビレックス新潟への加入が内定しているDF渡邊泰基(3年)の攻撃参加でサイドを破り、FW榎本樹(2年)がダメ押しの3点目を奪って勝利を決定づけた。

 セットプレーのキッカーを務めて2点を演出したMF田部井悠は、「この半年は、青森山田を倒すためにやってきたと言っても過言ではない」と回想。試合のペースが一変した後半について聞くと、山田監督からハーフタイムに「この試合は、勝たなければ意味がない。4人まで交代できるから、前線(2トップと両サイドハーフ)の4人は潰れてもいいから走れ」と喝を入れられたことを明かした。

 後半は、積極的な攻撃参加や、中盤のセカンドボールの回収が向上。相手に挽回の余地を与えない強い勝ち方を見せた。ただし、怖いのは“燃え尽き症候群”だ。田部井悠は「次で(簡単に)負けたら意味がないし、青森山田にも失礼。勝ったからには、日本一。絶対に日本一を取りたいです」と話した。

 8月2日に行われる準々決勝の相手は、京都橘(京都)に決まった。半年前、あと一歩で届かなかった日本一へ――。前橋育英は突っ走る。

平野貴也●文 text by Takaya Hirano

最終更新:8/1(火) 11:26
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