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甲子園で魔物は2度笑う!1年生ショートのその後は? --- 尾藤 克之

8/1(火) 16:01配信

アゴラ

日本のスポーツで最も人気があるのが野球である。最近はサッカーにおされ気味だがスポーツ人口は野球のほうが多い。そのなかでも、高校野球人気は際立っており扱いも別格だ。日本の公共放送(NHK)が予選から決勝まで全試合を放送する。アマチュアにも関わらずこのような扱いのスポーツは高校野球以外には存在しない。

今回は、『敗北を力に! 甲子園の敗者たち』(岩波書店)(http://amzn.to/2wdyuDw)を紹介したい。著者、元永知宏/氏の略歴を簡単に紹介する。大学卒業後、“ぴあ”に入社。関わった書籍が「ミズノスポーツライター賞」優秀賞を受賞。その後、フォレスト出版、KADOKAWAで編集者として活動し、現在はスポーツライターとして活動をしている。

ある名門校の1年生ショートとは誰のことか

本書は、夏の甲子園で敗れた球児の「その後」を追っている。元永氏が取材をおこないまとめた。本記事では紹介されている8人のうち、杉谷拳士選手(北海道日本ハムファイターズ)を紹介したい。記事の写真(智辯和歌山戦、最終打席の杉谷選手)も併せてご覧いただきたい。高校野球フアンなら記憶がよみがえる人もいるだろう。

杉谷拳士選手(以下、杉谷選手)は帝京高校の1年時にショートとして、甲子園に出場(通算3回出場)した経験をもつ。入学してすぐに、名将として知られる前田三夫監督に見いだされる。杉谷選手は技術ではなく、気持ちの部分を評価してもらったと答えている。自らの取り柄は「勝ち気なところ」であると。

帝京はそれまでの4シーズン、甲子園から遠ざかっていた。そのときの3年生は、下級生のころからレギュラーで活躍した人が多く、「今度がラストチャンスだ」という声が飛び交っていた。杉谷選手は最初の夏にも関わらず、思い切りのいいプレイが認められて、夏の東東京大会には背番号6(ショート)を与えられる。

帝京は東東京大会を勝ち進み甲子園出場を手にする。この年の選手層はかなり厚く、関係者の間では「今年は全国制覇ができる」との期待がかかっていた。実際に下馬評も高く優勝候補にも名前が挙げられていた。2回戦の如水館(広島)は10対2で圧勝するが、3回戦の福岡工大城東(福岡)には接戦の末、5対4で薄氷の勝利を手にする。

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最終更新:8/1(火) 16:01
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