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無尽蔵の体力とテクニックのハイブリッド。ピッチを疾走する浦和ユースの荻原拓也を見よ!

8/1(火) 19:28配信

SOCCER DIGEST Web

「ドリブルはスペースに対して仕掛けるイメージ」

[日本クラブユース選手権(U-18)準決勝]浦和ユース 2-0 山形ユース/7月31日(日)/味フィ西
 
 日光は容赦なく地面を照りつける。日陰の記者席に座っていても、ジワッと汗が噴き出してくる。ピッチ上はどれほどのものか、推して知るべし。前後半に一度ずつ給水タイムが取られたこの日のコンディションは、確実に選手たちからスタミナを奪っていった。
 
 そんななか、時計の針が進むにつれて存在を際立たせたのが浦和ユースの背番号6。6月10日から20日にかけて行なわれた、U-18日本代表のポルトガル遠征メンバーにも選ばれた荻原拓也だ(負傷により遠征には不参加。しかし、8月10日から13日にかけて開催される「SBSカップ国際ユースサッカー」に参戦するU-18日本代表メンバーに選出されたことが1日に発表された)。
 
 3-4-2-1の左ウイングバックに入ると、まずは挨拶代わりと言わんばかりに右CKから精度の高い左足で井澤春樹の先制弾をアシスト。ゴールを決めた井澤が大絶賛し、「あれがなかったら大変なことになってますよ。自分たちの拠りどころになった。(井澤の働きが大きかった?)キックが良かった」と大槻毅監督にも言わしめた。
 
 荻原も「狙いどおりの場所に蹴ることができた。『キッカー8割』と言われますが、集中して良いクオリティを出せたと思う」という自画自賛のキックは、キックオフの笛が鳴ってから17分後のファーストインパクトだった。
 
 その後も躍動する。最終ラインにいたかと思えばサイドライン際を駆け上がり、やや前目にポジションを取っているのを確認した数秒後には猛スピードで帰陣する。山形ユースもよく走るチームだったが、それに勝るとも劣らない。実に快活な走りっぷり。
 
 何度、上下動する姿を見ただろうか。「疲れているなか、どれだけ『走り』の部分で相手に勝てるのかは、攻守において大切なこと。局面を迎えるまでの『間』で勝負は決まりますから」と、両チームに疲労の色が濃くなってきた後半終盤にもパフォーマンスは色褪せない。
 
 75分には左サイドでボールを持つと内へ、内へと切り込んでシュート。さらに90+3分にもドリブルで山形ユース守備網を切り裂いてゴールを脅かす(83分には敵陣の左コーナーフラッグ付近でDFふたりを背負ってボールをキープする身体の強さも披露した)。
 
「DFとDFの間に入っていくとファーストDFが決まりにくいので、その分だけスイスイと侵入できる。相手に向かっていくというよりも、スペースに対して仕掛けるイメージです」というドリブルで、観客を沸かせた。
 
 山形ユースに2-0で勝利した浦和ユースは、8月2日に開催される決勝戦でFC東京U-18と戦う。準決勝第2試合で川崎U-18に完勝した前回王者を相手に、荻原はどこまで自身の価値を示せるか。
 
「舞台は整った。あとは自分がどれだけできるか。長所をチームに還元して、勝利を引き寄せたい」
 持ち味の正確な左足のキックと走力で、頂点へと一気に駆け上がるつもりだ。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

【日本クラブユース選手権準決勝 PHOTO】浦和ユース 2-0 山形ユース/FC東京U-18 2-0 川崎U-18

最終更新:8/1(火) 19:28
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