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上海市トップに習主席の腹心内定 上海閥は弱体化

8/2(水) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 今年秋に開かれる中国共産党の第19回党大会で、中国上海市のトップである中国共産党上海市委員会書記に応勇・上海市長が昇格する指導部人事が内定したことが明らかになった。応氏は習近平国家主席の腹心として知られ、今年1月に市長に就任したばかりなだけに、上海市トップ人事は習氏の意向が強く働いているのは確実だろう。党大会を機に、習氏の権力基盤強化を図る狙いがある。

 米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「博聞新聞網」によると、現在の市党委書記である韓正氏(党政治局員)は近く、中国人民政治協商会議(政協)副主席に転じ、党大会で党最高指導部である政治局常務委員会入りし、来年春に政協主席に昇格する見通しだ。

 韓氏の後任となる応氏は1957年11月、浙江省生まれで59歳。浙江省の地方幹部出身で、習氏が浙江省トップ時代に部下として仕え、浙江省公安庁副庁長、省高級法院(裁判所)の院長などを歴任し、習氏を支えてきた。習氏が2007年に上海市党委書記として転任した際、応氏も習氏とともに上海に転じ、上海市高級法院院長に任命された。

 今年1月に市長に昇格したが、まだ党中央委員でもない応氏の市長抜擢は極めて異例で、習氏が直々に抜擢したとみられる。

 このような習氏による一本釣り人事は首都・北京市のトップ人事でもみられ、蔡奇市長が今年1月、北京市党委書記に昇格した。蔡氏も応氏と同じく、習氏が浙江省トップ時代の腹心であり、一般党員(平党員)だ。

 このほか、北京、上海同様、直轄市である四川省重慶市のトップも最近、孫政才・党政治局員が解任され、習氏の腹心の陳敏爾・貴州省党委書記が就任した。陳氏も浙江グループといってよい。

 これらの中国も最も重要な3市のトップ人事に共通するのは習氏の腹心である「浙江閥」の一員ということで、習氏の1強体制を盤石にする狙いがあるのは間違いない。

 その一方で、権力基盤が弱体化しているのは上海閥だ。派閥の牙城である上海市トップの座を奪われたほか、派閥のトップである江沢民元主席は健康不安を抱えており、党大会の最高人事を協議する、夏の避暑地・北戴河での会議には出席できないと博聞新聞網は伝えており、上海閥の影響力低下は必至だ。

『習近平の正体』などの著書がある中国専門家の相馬勝氏は「党大会までの3、4か月で、習氏は最高指導部人事を腹心で固めて、党大会後のあと5年間の任期で自身の歴史的な名声を確立したいところだ」などと指摘している。

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