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号泣からの再起。萩野公介が東京五輪に向けて必要だった苦悩の8日間

8/2(水) 7:40配信

webスポルティーバ

 世界水泳最終日に行なわれた男子400m個人メドレーで、優勝した同い年のチェイス・カリシュ(アメリカ)に6秒75の大差をつけられて4分12秒65の6位に終わった萩野公介(ブリヂストン)。レース後の表情は硬いままだった。

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「動き自体は悪くなかったと思うし、予選で悪かったところも修正して泳ぎを作り上げたつもりで決勝は泳いだんですが......。いけるところまでいこうという気持ちで泳いでいたので、これが今の実力だなと思います」

 準決勝は7位通過で、決勝は中央のシードレーンを泳ぐ選手たちの姿が見えない1レーンだった。

「周りが見えない位置だったし、周りを見てもしょうがないというか。アップの時は泳ぎがすごくよかったので、そのままの泳ぎでいこうと思っていたし、背泳ぎもそのつもりでいきました。勝負をするには必要なことかもしれないですが、他の人がどうとか、順位がどうということは、今の僕には必要ではなかったので。勝負を捨てていたということではなく、今の僕が他人と勝負するために一番必要なのは、自分の力を出し切ることだと思った。そのためにはどうしたらいいか、ということを考えて泳いだレースだったと思います」と萩野は振り返る。

 しかし、泳ぎ自体にいつもの力強さやキレがないのは明らかだった。前半のバタフライと背泳ぎで先行するのが彼の必勝パターンだが、自己ベストで金メダルを獲得した昨年のリオデジャネイロ五輪では55秒57での通過だったバタフライは、50mを折り返してから伸びず56秒19。リオで1分57秒73だった200m通過も2分00秒47で4位と遅れ、平泳ぎが強いカリシュに先行された。この時点で金メダル獲得が絶望的なだけでなく、メダルも危うい状態になった。

「この大会へ向けては200m個人メドレーの練習しか積んでいなかったし、200mだけに集中して臨みました。400mは日本選手権と5月のジャパンオープン、7月のフランスオープンで泳ぎましたが、なかなか難しいなと感じていましたね。400mはレースを重ねていくうちに体も慣れてきて、『どのくらい泳げるかな』となる種目なので......」

 平井伯昌コーチも「五輪が終わってからは、いいレースができていないし、4月の日本選手権からも記録を上げられていないので、400mは厳しいというのが最初からの見通しでした。だから200mをメインにして、そこでの金メダルを狙った」という。

 その言葉どおり、競泳大会4日目に行なわれた200m個人メドレーの予選と準決勝を見る限り、その可能性は極めて高いと思われた。少し抑えた柔らかな泳ぎには、軽さだけではなくキレもあって動きもよかった。しかし、27日の決勝になると、その泳ぎは一変して硬さが出る。バタフライも背泳ぎも準決勝より遅く、平泳ぎでカリシュに先頭を奪われると、1分56秒01で2位に終わった。

 2015年の夏に右肘を骨折して、3カ月間のブランクがあったのに続き、昨年のリオ五輪後は、その肘の手術で再び3カ月間のブランクを経験した。1度ならず2度目となったブランクの影響は大きく、萩野の今シーズンのスタートは大きく出遅れた。そのうえ6月には自由形の不調が重なり、悩みは膨らんだ。

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