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初の「系外衛星」を発見か、約4000光年先の惑星

8/2(水) 7:31配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

大きさは海王星並み、10月にハッブル宇宙望遠鏡で確認予定

 約4000光年先にある巨大惑星の周りを、海王星並みの途方もなく大きな衛星が回っているという、興味をそそる研究の途中経過が、この7月末に発表された。もしこれが確認されれば大発見である。この異様に大きな衛星は、太陽系外惑星の軌道で検出された初めての衛星となり、天文学者による宇宙の研究に新たなページを刻むことになる。

動画で見る、今回の系外衛星候補のイメージ

 しかしながら、はるか彼方の惑星を発見することさえ困難なのに、これほど遠く離れた衛星を発見するとなると至難の業だ。研究チームはその存在を裏付ける多くのデータを収集する必要がある。そのため天文学者らは、2017年10月にハッブル宇宙望遠鏡の照準を、この惑星の主星に合わせる予定だ。

「この衛星候補は興味深く、私たちは十分な手応えを感じているからこそ、ハッブルを使う申請をしたのです」と、米国コロンビア大学の大学院生でこの研究の共著者であるアレックス・ティーチー氏は述べている。「とはいえ現時点では、発見したと主張しているわけではないことを明確にさせていただきます」

ケプラー宇宙望遠鏡の新たな手柄?

 もしもその成果が上がれば、この衛星はケプラー宇宙望遠鏡による目覚ましい発見の、最新のものとなるだろう。2009年に打ち上げられたこの宇宙望遠鏡は、これまでに2000を超す系外惑星と約4000の惑星候補を発見しており、天文学者はまだその豊かな鉱脈を掘り尽くしていない。今年6月には、ケプラー宇宙望遠鏡のデータを使用して新たに219個の太陽系外惑星候補が特定されており、その中には地球のように居住可能かもしれない惑星も含まれている。

 ケプラー宇宙望遠鏡は、このような遠く離れた惑星が、その主星である恒星の前を横切るところを検出する。惑星が通過するとき、わずかだが一時的に恒星の光を遮るため、その見かけ上の明るさが周期的に低下することを利用する。

 同じ方法で惑星の周りを回る衛星を発見するのは、極めて難しい。衛星は惑星よりさらに小さいため、その通過により遮られる明かりはごくわずかなためだ。そのうえ、衛星の信号とそれが周回している惑星の信号を分別するという、骨の折れる作業をしなければならない。

 しかし、こういった難題にもかかわらず、科学者は系外衛星を発見するという挑戦を諦めていない。そのなかには、映画『アバター』のパンドラや『スター・ウォーズ』のエンドアのように、居住可能なものもあるかもしれない。コロンビア大学の天文学者でこの研究の共著者であるデビッド・キッピング氏は、2012年以来、ケプラー宇宙望遠鏡の観測データから衛星存在の兆候を探し出すことを目的とするプロジェクト「ケプラーと共に系外衛星を探索」(HEK)の先頭に立っている。

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