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ツアー初優勝でひと皮むけた青木瀬令奈。「次は2勝目、そして五輪に」

8/2(水) 17:40配信

webスポルティーバ

「いろんなものを積み重ねてきた勝利でした」

 6月、ヨネックスレディスゴルフトーナメントでツアー初優勝を果たした青木瀬令奈は優勝できた要因について、そう語った。

【写真】青木瀬令奈たちが語る「私にとっての宮里藍」

 2011年、プロ(83期生)になり、今季で6年目。シード権を獲得できたのが2015年で、自身の言葉通り、優勝、そして飛躍しつつある今の姿は、まさにコツコツといろいろなものを積み重ねきた努力の賜物だった――。

 青木が成長曲線に乗ったのは2015年だった。

「そのシーズン前、スイングを改造して飛距離が30ヤード伸びたんです。自分の中に手応えを感じてシーズンに入ったのですが、開幕2戦目の伊藤園レディストーナメントで優勝争いができた。これがすごく自信になりましたね。ただ、メンタル的な強さがまだ足りなかったんです。

 ある時、コーチに『トップを狙うなら、スコアボードを見て、自分の位置を把握し、”この大会、取るよ”っていう気持ちくらいじゃないと勝てないよ』って言われました。それまでは自分がボードを見るのはもちろん、コーチがボードをチェックするのも嫌だったんです。でも、自分の現状を見つめようとボードを確認したら、直後の富士通レディースで3位になって……。初めてシード権を獲得できて、充実したシーズンを過ごせました」

 翌2016年シーズン、青木は優勝するために何が必要なのか、探しつづけた。ゴルフの力はついてきたが優勝することができない。優勝している選手と自分の間にある差とはいったい何なのか。心理学やメンタルの本を読んだりもしたが、なかなか調子が上がらなかった。

「プラトー(高原現象)というのがあって、技術を重ね、練習してもパフォーマンスが上がらない時期のことを『高原状態』というんです。2016年は私、ここにいるんだって思いましたね。2015年はスイングを改良して進化できたけど、翌年停滞している。それを乗り越えるとまた上にいけるけど、何が足りないのかなってずっと考えていました」

 秋になっても低調が続き、優勝争いに食い込めなくなった。実はこの頃、青木の足に大きな異変が起きていたのだ。

「移動と運転の疲れから右膝に痛みが出たんです。痛いので、そこをかばっているうちに足首が固まったり、腰痛が出たり、疲労も抜けにくくなっていきました。クラブを振ろうにもヘッドが走らない状態でした」

 青木のヘッドスピードは約40m/s程度で、その速さで最大限に飛ばせるスイングに改造した。それを武器にして戦ってきたが、疲労とケガのせいで9月の日本女子オープンの頃には36m/s程度に落ち込んだ。ヘッドスピードが1m/s落ちると飛距離が約7ヤード落ちると言われているので、30ヤード近く距離を落としたことになる。これでは戦う前に大きなハンディを背負ったようなものだ。

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