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【バスケ】岐阜女子が女王・桜花学園に勝てた理由 「バスケの神様」を振り向かせた“想定力”

8/2(水) 18:13配信

THE ANSWER

2年連続決勝敗退…5連覇中の桜花学園に“3度目の正直”、監督「バスケの神様見てた」

 全国高校総体(インターハイ)は2日、女子バスケットボール決勝で岐阜女子(岐阜)が5連覇中の女王・桜花学園(愛知)を61-55で下し、悲願の初優勝を飾った。3年連続で同一カードのファイナルとなったが、ついに“3度目の正直”を成就。絶対女王を破った裏には「イメージ・バスケ」があった。

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 待ちに待った瞬間がやってきた。電光掲示板の残り時間が「0」を示すと、岐阜女子は控え選手もコートになだれ込んだ。号泣と笑顔。それぞれが日本一の歓喜に酔いしれた。

 場内インタビューに立った安江満夫監督は「桜花さんという偉大なチームに追いつき、追い越すのは普通のことではできない。偉大なチームに勝つ、そういう目標に選手たちが諦めず、毎日、毎日頑張ってくれた」と声を詰まらせながら、教え子をたたえた。

 前半から身長190センチのセンター、バイ・クンバ・ディヤサン(3年)がゴール下を支配。攻守でリバウンドを決め、優位に展開して26-19で前半を終了。後半は第3ピリオド残り4分で一時同点に。46-40で突入した最終ピリオドに突入も残り7分で再び同点とされたが、残り3分でディヤサンがオフェンスリバウンドからシュートを決めるなど、大黒柱が土壇場で力を発揮して振り切った。

 一昨年、昨年は決勝で桜花学園に2年連続で敗退。常に立ちはだかってきた絶対女王を破ったのは「イメージ・バスケ」だった。

練習から磨いた考える力…主将「監督が一から十まで言えば、それについていくだけ」

「今日はうちらしい試合展開。耐える練習をずっとしてきたから、我慢することができた」と指揮官は言う。「子供たちがうまくいかない時も、どうしたらいいか簡単に答えを出さないで答えを出さないで解決をさせてきた」。求めたのは「状況を常に考えること」。練習から考える力を養い、選手に自立心を求めた。

 主将の石坂ひなた(3年)は、こう言った。「監督が一から十まで言ってしまえば、それについていくだけになってしまう。自分たちで考えて練習したり、試合を想定したりしてきた」。例えば、練習も最初から5点差で負けている想定で逆転する展開をイメージするから入る。選手たちで、どんな展開も常に想定していたから、接戦となっても慌てることがなかった。

 イメージの先には、いつも女王がいた。昨年のインターハイ決勝で桜花学園に敗れ、ウィンターカップでも惜敗し、返り討ちに遭った。「練習では常に桜花を意識してきた」と石坂。だから、決勝で再戦が決まった時には動じることなく、むしろ「借りを返せるチャンスが来たと思った」という。

 昨年3冠で6連覇を狙った女王の牙城を崩し、ついに手にしたインターハイのタイトル。コート上で3度、胴上げされた安江監督は「こう試合も想定していた。バスケットの神様が見ててくれたことを確認できた」とほほ笑んだ。苦しみ、耐えて、考えて、バスケの神様も認めてくれた努力の果てに、岐阜女子の選手たちは大輪の夏の花を咲かせた。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

最終更新:8/2(水) 18:13
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