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80歳を迎えた伊東四朗 「まだ喜劇役者になりきれていない」

8/3(木) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 去る6月15日、伊東四朗は80回目の誕生日を迎えた。

「世間では傘寿でしょ? お祝いしてくれるっていうんだけど、あっちこっちにお触れを出して、お願いだからやらないでくれって。照れくさいでしょう。

 家族にもお祝いは『いいよ』って断わりました。だって、ただ生きてきたってだけなんだから。だいたい、80まで生きるって思ってなかったしね。来年で芸歴60年ですけど、この商売を続けられるとも思っていなかった」

 本人は謙遜するが、80歳にして第一線である。ラジオの冠番組を20年間続けながらドラマの仕事は絶えず、今クールは『黒革の手帖』(テレビ朝日系)にレギュラー出演。来年2月には、三宅裕司とのコントライブ『死ぬか生きるか!』が控える。

「役者になろうとも思っていなかったですからねぇ。高校を出た時に就職試験さえ受かっていれば、私はこの世界にいなかったんです。面倒くさがり屋ですから、入ったらずっと同じ会社にいたな」

 ところが就職試験に失敗。大学生協でバイトするようになるのだが、その時代に夢中で通ったのが劇場だった。

「友だちと二人でね、十円玉を放り投げて裏が出たらストリップ劇場、表なら歌舞伎に行こうってんで、毎日のように通ってました。ストリップっていっても目的は合間の軽演劇です。足繁く通うもんだから、顔を覚えられちゃってね。

 ある時、劇場の階段で、座長だった石井均さんとバッタリ出くわした。『楽屋に来るかい?』『はい』。このやりとりで、なんとなくこの世界に入っちゃったんだから人生わからない。たった数秒ですよ。数秒ずれてたら階段で出くわすこともなかった」

 伊東四朗を育てたのは、喜劇の舞台だ。やがて三波伸介、戸塚睦夫と共にトリオを結成し(のちの「てんぷくトリオ」)、28歳でテレビに進出。現在、CMやドラマで幅広く活躍していることは衆目の知るところだが、本人の中では、新たな仕事の依頼が来るたびに、「なぜオレなんだ?」という疑問がいまだ拭えないのだという

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