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CDO(最高デジタル責任者)、進化するその役割:「彼らは単なるデジタル屋ではない」

8/3(木) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

チャーリー・コール氏は2年前、高級バッグブランドのトゥミ(Tumi)で初となる最高デジタル責任者(CDO:Chief Digital Officer)に就任。デジタルマインドセットを組織にもたらし、広範なデジタル戦略に関して、マーケティングやマーチャンダイジング、クリエイティブ、ディストリビューションなどと協働するタスクを任された。そんなコール氏は現在、最高経営責任者(CEO)直属の20人以上からなるデジタルチームを率いている。このチームは、オンラインアナリティクスやCRM(顧客関係管理)、ダイレクトディスプレイ広告などの業務を担う。

コール氏は次のように述べる。「肩書の名称だけの話で言えば、企業はCDOを雇うことによって、デジタルが最優先事項であるというメッセージを組織全体に送れる。CDOを最高マーケティング責任者(CMO)の指揮下におけば、デジタルはマーケティングよりも1段レベルが低いというメッセージを送ることになる」。

2017年、金融機関ノースウェスタンミューチュアル(Northwestern Mutual)初のCDOに就任したアレクサ・フォン・トベル氏は、CDOとCMOの役割が互いを補完し合う関係になったことを認めている。同氏のチームは、ファイナンシャルプランの作成や各種支払い、残高の見直しなど、デジタルクライアントとの主要なタッチポイントに関する責任を負っていると、トベル氏は語る。それに対してマーケティングチームは、広告活動やフィールドマーケティング、スポンサーシップなどの業務を担当し、ノースウェスタンミューチュアルが有するブランド力の強化を図っているという。

「デジタルチームは主として、モバイルからウェブ、新興プラットフォームに至るまで、デジタルクライアントとアドバイザーの経験を後押しする責任を負っている」と、同氏は述べる。

重要性が増している役職

ほぼすべての企業がテクノロジーに精通している時代であれば、CDOの役割は時代錯誤と映ることだろう。ところが、CDOの役割は色あせるどころか、いまなおデジタル技術の急激な変化に必死で順応しようとしている多くのレガシー企業において重要性を増している。過去におけるCDOの役割は、マーケティング部門の指揮下に入れられることが多く、たいていの場合、eコマースに焦点を合わせていた。CDOの多くは、自分の部署を持たないお飾り的な存在だった。だが、トゥミやノースウェスタンミューチュアル、スポーツ用品大手のナイキ(Nike)、金融大手のモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)などのブランドにおいては、CDOの役割が大きくなり、担う責任も重くなってきた。

たとえば、辞書などの出版を手がけるメリアム・ウェブスター(Merriam-Webster)の最高デジタルプロダクト責任者からCDOに昨年昇進したリサ・シュナイダー氏は、この肩書の変更について、重くなった責任および組織全体に及ぶ構造転換を反映したものだと考えている。CDOとしてのスナイダー氏は、以前のようなデジタルプロダクトの管理やデザイン、ユーザーエクスペリエンス(UX)、製品開発だけでなく、エディトリアルやマーケティング、ソーシャルメディア、アナリティクスも監督している。

「このことは、デジタルがひとつの部署ではなく、まさしく事業運営の手段の一部であることを会社が理解していることの表れだ」と、シュナイダー氏は語る。「これらグループのすべてが、ひとりのCDOのもとに集められる。我が社のコアDNAの一端として、統一されたデジタル戦略のもとでコミュニケーションやコラボレーションを確実に遂行するためだ」。

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