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その物忘れ、もしかしたら若年性認知症かも?

2017/8/3(木) 22:01配信

リビング福岡・北九州

●認知症に注意すべきは高齢者に限りません
記憶力や判断力が低下して、今までできたことができなくなり、生活に支障を来す「認知症」。なかでも、18歳~64歳の働き盛りで発症する「若年性認知症」は、若いからこそ他の病気と間違えられ、見落とされがち。夏のまとまった休みに、自分や家族のことを振り返ってみませんか。

加齢による「物忘れ」と「認知症」。2つの違いをチェック!


Q.主な原因は?
A.原因がさまざまだからこそ、早期受診で適切な治療を
若年性認知症は、医学的には高齢者の認知症と大きな違いはありません。認知症にはさまざまな原因があり、原因によって治療も異なります。

●アルツハイマー型認知症
脳にアミロイドタンパクがたまり、神経細胞が死ぬことで障害が起きると考えられている。

●脳血管性認知症
脳卒中など脳の血管の病気によって、脳の血管が詰まったり出血することで起きる。若年性では最も多い。

●レビー小体型認知症
レビー小体という特殊なタンパク質が蓄積され、神経伝達が阻害されるために起きる。

●前頭側頭型認知症
脳の前方部分(前頭葉、側頭葉)が委縮することで起きる。

上記のほか、慢性硬膜下血腫・正常圧水頭症・甲状腺機能低下症が原因のものや、依存症によるアルコール性認知症など、原因となる病気は多岐にわたります。

認知症の多くは完治は望めませんが、進行を遅らせたり、症状を軽減することは可能です。中には、治療可能なものもあるからこそ、早期受診が重要です。また、脳血管性認知症の引き金となる、糖尿病や高血圧など生活習慣病の改善も大切です。生活習慣や食生活の見直しが予防につながります。


Q.加齢による「物忘れ」とどう違う?
A.出来事をすっかり忘れている場合は要注意

Q.早期発見するには?
A.身近な人の気付きがポイント
今までとの変化に気付いても、疲れや更年期障害、うつ病など他の病気だと思い、若い人ほど認知症だと疑いません。しかし、認知症が隠れていることもあります。

本人が症状を自覚することが難しい場合も多いため、家族や同僚、友人などが気付き、一緒に精神科や神経内科、「もの忘れ外来」の受診をすすめてください。

特に、会社での「認知症」の理解や気付きが重要。急に能力が落ちたなどの変化があれば、注意を。

Q.若年性の問題
A.家や職場での役割が大きい
働き盛りに発症するため、仕事や経済的問題など、高齢者の認知症とは異なる問題にも直面します。傷病手当金や自立支援医療制度など、利用できる制度があるので、まずは市や県の相談窓口に相談してみてください。初期でなくても、どの時点でもできることはあります。まずは、家族が病気についての理解を深めることが大切です。

■取材協力
福岡市認知症疾患医療センター・福岡大学病院
センター長 尾籠晃司先生
副センター長 合馬慎二先生
医師 飯田仁志先生