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セイバーメトリクスで解析! DeNA躍進の秘密

8/4(金) 11:50配信

週刊ベースボールONLINE

多士済々の投手陣に加え、新戦力の台頭も目覚ましい2017年のベイスターズ。セイバーメトリクスの観点からチーム躍進の要因を探ってみたい(データは7月24日現在)。

投では大きいウィーランドの存在

 今シーズンのベイスターズ最大の強みとなっているのは投手力、野手の守備力からなるディフェンス面だ。特に救援陣は昨季不振だった山崎康晃の復調もあり、昨季以上の成果を挙げている。先発陣も健闘しているが、前半戦終了とともに新人の浜口遥大が離脱して台所事情は苦しくなった。その強みが失われかねない状況でのウィーランドの復帰は大きい。

【表1】はセ・リーグのエース級の先発投手とウィーランドをセイバーメトリクスで重視される基礎指標で比較したものだ。ウィーランドは奪三振割合(K%)、与四球割合(BB%)、ゴロ割合、いずれもリーグの平均より優れた数字を残している。球界を代表する投手である巨人・菅野智之らとも肩を並べる数字だ。

【表1】
           投球回  K%  BB%  ゴロ割合
ウィーランド(DeNA)  65.2回 22.4% 3.9%  50.0%
菅野智之(巨人)   118.2回 24.0% 4.6%  54.1%
メッセンジャー(阪神)117.0回 24.8% 8.2%  48.0%
マイコラス(巨人)  109.1回 22.6% 2.7%  59.1%
セ・リーグ平均         19.4% 8.4%  49.2%

 ウィーランドがこれまでの投球内容を維持し、順調にイニングを担うことができれば浜口の穴を埋め、さらなる上積みも期待できる。もし浜口の早期復帰が叶えば先発陣はさらに強化され、救援陣と併せてリーグトップクラスの投手陣になるだろう。

打では三塁手の働き増が躍進の要因

 攻撃面では宮崎敏郎の打撃での好調が効いている。昨季のベイスターズは三塁手の攻撃力で他球団に対し後れをとっていたが、これが一転して強みになっている。

【表2】はチームの三塁手の攻撃での働きを得点換算し、平均的な働きとの差を算出したものだ。ベイスターズの三塁手はこの数字が2015年にマイナス2.4、昨季はマイナス18.8だった。だが今シーズンは宮崎の活躍もあり、7月24日現在で10.4に達し、年間で数字に換算すると16.3に及ぶ数字となる。昨季から三塁だけで約35点の上積みであり、躍進の大きな原動力になっている。さらに宮崎は守備の指標でも高い数値をマーク。12球団最高レベルの三塁守備で失点減にも貢献している。

【表2】
年度 打率/出塁率/長打率 貢献を得点換算し
             平均と比較した数字
2015 .257/.326/.382    -2.4
2016 .222/.265/.333   -18.8
2017 .317/.363/.440    10.4

※「貢献を得点換算し平均と比較した数字」は出塁、長打両面から貢献を計り得点に置き換えた数字を、同じポジションの平均的な数字と比較したもの。10.4点であれば、平均的な選手が同じだけ打席に立った場合と比べて、約10点多く得点をもたらしたことを意味する。

 出遅れていた筒香嘉智らも調子を上げており、宮崎が状態を維持できればDeNAが攻撃面でも前半戦以上の成果を挙げる可能性は高い。こうした投打で“伸びしろ”を残した状態で戦っていることを考えると、今後もさらなる攻勢をかけていく可能性は十分にある。

データ解析・文=DELTA 写真=BBM

◆『週刊ベースボール』8月14日号(8月2日発売※一部地域除く)では、「横浜DeNAベイスターズ」を大特集! 宮崎敏郎、ロペスのインタビューに筒香嘉智らをクローズアップ。さらに番記者による座談会、三浦大輔氏の投手陣総チェックなど盛りだくさんの内容です。

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