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「従軍慰安婦問題」のスタート地点、もう一度「河野談話」を考えてみる

8/4(金) 6:30配信

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いまから遡ること24年前。1993年の8月4日、河野談話が発表された。あらためて整理しておきたい慰安婦問題。違和感の正体とは? 

「従軍慰安婦問題」のスタート地点

 現在も、韓国の日本大使館や釜山総領事館前に設置された「慰安婦像」が外交問題としてくすぶり続けている。この「慰安婦像」をアイコンとして、日韓間の重要な外交問題として長く論争が続いているのが「従軍慰安婦問題」だ。

 このことが外交問題としてクローズアップされるようになったのは1993年の今日に起きた出来事から。それが「河野談話」だ。

「河野談話」は、当時の宮澤喜一内閣で官房長官を務めていた河野洋平代議士が、「従軍慰安婦」について、「慰安所の設置を軍が要請し、慰安婦は強制によって集められた事例も数多くあった」という“事実”を認めたうえで、内閣として「お詫びと反省の気持ち」を示したものだ。

 これを韓国は「軍による強制的な慰安婦連行があったと日本政府が認めた」と解釈し、改めて日本に対して謝罪と賠償を請求する根拠とするようになった。

慰安婦問題を問題視するほうが理に適っていない

 これまでの論争の経緯など詳細は省くが、ここで立ち戻りたいのは、「日本や日本軍が植民地に対しておこなった非道な行為」という、一般に広まっているであろうイメージについてだ。つまり「朝鮮という植民地に対する日本や日本軍の非道な行為」という点だ。

 いうまでもなく当時の朝鮮半島は日本の植民地ではなかった。だから、そもそも「植民地に対して~」という類の文言は、朝鮮については当てはまらない。

 それを除くとしても、数多くの研究者が明かしているように、当時の日本軍が徴用した「慰安婦」は朝鮮だろうが本州だろうが、日本国内ではどの地方でも募集されていた。当時の新聞に掲載された広告を見れば給与水準も高く、女性を奴隷としてタダ働きさせたわけでもない。

 もうひとつ、今日的な道徳理念などで当時を見るという視点が、そもそも間違っているという点も指摘したい。

 女性の権利問題などを持ち出したりすると話はややこしくなるが、少なくとも軍隊といえば「慰安所」が設置されるというのが当時の世界では常識で、日本に限らず欧米各国も慰安所を持っていた。それは当然のことで何の疑問が挟まれるものでもなかった。

 もっといえば「公娼制度」といって、制限はありながらも売春が国に認められていた時代でもあり、この線で記せば韓国では国家による海外への売春斡旋が外貨獲得の有力手段だった時代もある。

 どちらが正しいということではなく、時代背景を合わせて考えれば、「慰安婦」を徴用したことは当時としてはおかしいことでも何でもなく、それを半世紀も後に「おかしかったのではないか」と問題視するほうが理に適っていないのではないか。そのように思う。

 国際法の世界では「時間を遡って法令を適用しない」のが大原則だが、これに照らすだけでも「慰安婦問題」は“不可思議な現象”に見えてならない。

文/熊谷 充晃

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