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岩手の「名低山」は、源太ケ岳、姫神山 山好きも、山初心者も必見! 47都道府県「日本百低山」ガイド その3<日本百低山>

8/4(金) 6:01配信

幻冬舎plus

 北海道から沖縄まで、ふるさとの「名低山」100座を山岳ガイド協会所属のプロが紹介した『日本百低山』(日本山岳ガイド協会編)より、各都道府県の「名低山」をご紹介。
第3回は、岩手の「名低山」源太ケ岳、姫神山から、「姫神山」を。

 姫神山 himekamisan 盛岡市 1124m

 広大なパノラマ楽しめる
石川啄木の故郷の秀峰

 盛岡市の北東にある三角すいの秀峰だ。西には男性的な岩手山。山麓の旧玉山村は詩人、石川啄木の故郷である。

 早池峰山、岩手山とともに「北の三霊山」と、古くから信仰の山だった。また遠足やファミリー登山でも登られ、地元に愛される山でもある。
登山ルートは4本ある。このうち北西方向からの一本杉コースを登り、北のこわ坂コースを下りるルートを紹介する。公共交通機関なら盛岡駅から岩手県北バスの芋田バス停で下車だが、ここから登山口近くの駐車場まで徒歩約2時間も要するからお勧めしかねる。タクシー利用かマイカーが便利だ。

 トイレ、キャンプ場のある大型駐車場は標高約550メートルにあたる。ここから数分で目の前に岩手山、秋田駒ケ岳などが見渡せる小高い草地に出る。4月にはスズランが咲き、桜と雪山のコントラストが素晴らしい。駐車場から5分で標識のある登山口が現れ、そこから15分ほどでコース名の由来の一本杉に出合う。かつては近くに一本杉清水と呼ばれる名水があったが、現在は汚染されて飲用は不可だ。

 一本杉から階段状の急登「ざんげ坂」になる。文字通り懺悔するかどうかはさておき、登り切ると丸太のベンチが置かれた5合目だ。休憩後、ダケカンバやナラの根が張る道をさらに登ると、再び短い階段状となる。ここをすぎると8合目。標柱に「山頂まで720m」とある。針葉樹に変わり、尾根のササと岩場の道をさらに進むと、山頂直下、標高1100メートル地点で道は二つに分かれる。直進し、目前の岩場を慎重に通過して山頂へ。

 頂上には姫神神社のほこらと1等三角点がある。目の前の大パノラマを見れば、疲れもいっぺんに吹き飛ぶだろう。西に岩手山、南に早池峰山、中央に北上川が流れる広大な大地が広がる。下山は、こわ坂コースへ。道は細いが、比較的なだらかで歩きやすい。下山後は一本杉コースの登山口まで徒歩で20分ほど。マイカー利用でもさほど不便を感じないだろう。また車なら渋民集落の石川啄木記念館を訪れる手もある。
(日本山岳ガイド協会正会員 千田幸司)

 ガイドの目
盛岡市内からバスでも行けるが、車が便利。盛岡市内から1時間前後で登山口に到着する。
危険箇所がなく、小さな子どもでも楽しめるが、山中にはトイレがないので登山口で済ませると良い、水場もないので水の補給も忘れずに。
新緑の季節は気持ちよく歩ける。夏場は熱中症や虫刺されに注意が必要。9月~11月は防寒衣類(帽子、手袋、防風着)があれば快適である。紅葉の季節は山肌が黄金色に輝き、見る人をくぎ付けにする。

 参考タイム
駐車場(20分)-一本杉(30分)-5合目(1時間)-山頂(1時間)-こわ坂コース登山口(20分)-駐車場

最終更新:8/4(金) 6:01
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