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カツオのタタキの価格革命!武蔵小杉の隣の地味な駅、向河原の呑み屋『UG』

8/4(金) 12:10配信

@DIME

地味な駅に夏を感じる価格革命酒場を見た!向河原『UG』の評価

オヤジス度    ★★★
エルドラ度    ★
オヤジナリティー ★★

 JR南武線に『向河原』という駅がある。

 今や首都圏の住みたい街ランキングでトップクラスに入ってくる街『武蔵小杉』駅の、南武線の隣の駅なんだけど、ま、あんまり知ってる人いないでしょ?

 家から歩いて15分もあれば行けるようなところに住んでるオレですら、時々名前忘れちゃうからね。なにしろ南武線には『中河原』だ『分倍河原』だ、やけに“河原”ってつく駅名が多いから、「あれ~あの駅、何河原だっけ?」って、しょっちゅう思う。

 まぁ今回、こうやって原稿に書いたんで今後忘れることはないと思うんだけど、実はさっき原稿書き出した時も「中河原だっけか?」と一瞬迷って、地図で確認したくらいである。

 まぁとにかくそのくらい地味な印象の駅の近所を、先日久しぶりに歩いてみた。印象は地味だけど、駅前商店街は短いながらも活気あるしね。これだけ活気があれば、いい感じの呑み屋もあるんじゃないか? と思ったら駅から歩いて30メートルくらいで早速ありやがった!!

 店頭にいきなり『夏ガツオのタタキ 200円』と張り紙している呑み屋発見! ちょっとちょっと、カツオのタタキが200円ってのは安いんじゃないすか!!

 刺身系が安い見せといえば、立ち呑み界の黒船『B屋(仮名)』の200円が有名だけど、同じ価格じゃん! と早速入店。

 店の名前は『UG(仮名)』。商店街のテイクアウトの焼き鳥屋さんの奥が呑み屋になってます、みたいな感じの店なんだけど、店内にはテーブル2名から4名まで座れるようなテーブルが10セットほどで、25人くらい入れそうだ。

 入って思ったのは、とにかく店内が明るい。角地にあることもあって店の2面がガラス張り。なんで、時間は夕方6時頃だったが、まだ外も明るい夏のこの日は、とにかく外光がガンガン入ってきて明るいのだ。

 呑み屋って、ちょっと暗めも落ち着いていいけど、外光の入る明るい店で呑むっていうのも、実際はもう6時なんだけど、昼から飲んでるようなイイ意味での背徳感があって悪くないんだよね~。まぁようするに酒呑めりゃ暗くても明るくてもどうでもいいのか…。

 二人用のテーブルに一人で腰を降ろすと、メニューにチラッと目を通していたら、年配の女性店員さんがやってきて、いきなりいった。

「カツオのタタキが安いわよ!」

『価格革命をカツオのタタキに見た!』

 こっちもカツオのタタキが安いからこの店入ったんで、開口一番このセリフが出たのには、オレの心を見透かされてるんじゃないか? と思ったが、店の壁にも3枚くらい『夏カツオのタタキ 200円』と張り紙がしてあるんで、本日のそうとうなオススメなんだろう。

 当然のようにタタキは注文し、ホッピーセット(420円)もお願いする。

 そして2分後に現れた200円のカツオのタタキに、オレは驚愕した!

 オレ、タタキっていっても魚はせいぜい5切れと踏んでたワケ。同じ200円の『B屋』もそうだし。ところがさ、7切れだよ7切れ!! ラッキーセブンですよポール牧さん!

 でさ“タタキ”っつっても、ちょこっとショウガとネギが薬味で添えられてるくらいかと思ってたんだけど、まずは青ネギの小口切れがドババ~ッと表面を焼かれたカツオ(しつこいようだけど7切れ)の上にぶっかかってて、よく見れば青ネギの間に少量ながらもミョウガのみじん切りも混在している! で、さらにその上にはニンニクおろしとモミジおろしまで、チューブのヤツだと思うけどたっぷりと載せてある!

 おまけに別添えでポン酢の入った小皿をくれた。

 そりゃ贅沢言えばだよ、大葉が入ってるともっといいよな~とか、カツオにはタマネギスライスのがよくない? とか、個人的にはピーマンの千切りを混ぜてもウマイ(本当)とかあるけどさ、200円だぞ、200円!!

 これにはまいった。もう感服した! 

 感服しつつ、ホッピーを飲みながら一切れつまむ。あ~これこれ、夏はこれだよカツオのタタキ!

 カツオ独特の鉄分っぽい味わい、そしてそれを包み込む薬味のほろ苦さと青いさっばり感。ポン酢の酸味とちょっとした甘み。それらが今ぜ一体となって味蕾から脊髄を駆け抜けて味覚中枢を感動の渦に巻き込む!!

 さらに夏気分を亢進させる、外の光がバンバカ入り込む明るい店内!! もうこの時点でいうことないじゃん!

 とここまで書いて思い出した! 最初に女性店員さんが「カツオのタタキが…」って言った時、一緒にお通しも持ってきてくれたんだけど、これがまたちょうどいい感じのお通しだったんだよな~。

『価格革命は飲み物にも存在していた』

 そのお通しってのが、ジャガイモと魚肉ソーセージを、多分オリーブオイルと塩で和えたようなヤツ。ジャガイモは茹でてあるんだけど、1センチ弱の厚さの半月切りが4枚くらい。魚肉ソーセージは5ミリ厚くらいのが4枚くらいね。それが一緒になってて、よく見るとハーブっぽい青い点々も見える。

 いいでしょ、なんか本当にちょうどイイ感じで。

 カツオを食べてはホッピー飲んでジャガイモいってホッピー飲んで魚肉いってホッピー飲んで……って、人間の幸せっていうのは、もういたるところに転がってるよな~って実感しますよ。

 あ! それでもう一個思い出した!!

 カツオのタタキがその日の超オススメだったのと同じように、この店にはその日のサービスドリングっていうのがあったんだよ。壁に張り紙がしてあったんだけど、最初のオーダーの時気付かなかったんだよな~。

 気付いてたら、絶対に頼んでたと思うそのサービスドリンクってのが…。

『ウーロンハイ 150円 20:30まで』

 まぁ世間的に見て、底値ですよウーロンハイ150円。これは頼めばよかった~! なにしろこの店のホッピーの中が180円だから、それより安いんだぜ~。

 これ見つけた時はショックだったな~。一杯目をレモンサワーとかにしとけば、2杯目から絶対にこれいったんだけど、ホッピーセット頼んじゃったからな~。

「サービスドリンクのウーロンハイからウーロン抜いたヤツを150円でくれませんか?」

 ってホッピーの中の代わりに注文するなんてことも、まさかできないだろ、54才という、中には大企業の社長すらいるような年齢で!!

 とにかく初めての店は、できるかぎりテーブルのメニューはもちろん、壁の張り紙も周到に見るっていう基本行動を忘れてた! まぁ店員さんのいきなりの「カツオの…」セリフでルーチン乱されたってのもあるけど、その日のオススメを呑も食も両方頼めば、こんな強烈な店ないな!

 さっきは向河原のこと“地味な印象…”って書いたけど、もうこの店だけで印象がらりと変わったもん。それでも「中河原だっけ?」って思っちゃったってのは、もう旧国鉄の似たような名前を同じ路線につけるという方針に問題があるとしかいいようがない。

 もう向河原って駅名を『鰹河原』とかに変えちゃえ! そしたら絶対忘れない。

文/カーツさとう

@DIME編集部

最終更新:8/4(金) 12:10
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