ここから本文です

セブン、ファミマ、ローソンの決算からコンビニ業界の「地殻変動」を分析!

8/4(金) 21:00配信

ダイヤモンド・ザイ

 経済や経営のプロも愛読し参考にしている刺激的な金融メルマガ『闇株新聞プレミアム』の連載に「株式市場における今後の勝ち組・負け組」があります。決算内容や指標など数字だけの比較ではなく、業界の動向や成長性、経営者の手腕なども含めた分析が面白いと人気です。コンビニ業界は連載の定番ですが、最近大手3社の経営体制が変わり、各社の戦略に違いが出てきました。

【詳細画像または表】

消費関連「勝ち組」業界を見ると日本の消費活動の先行きが見える

 コンビニは消費関連では数少ない勝ち組ですが、この業界で成長が止まると日本の消費活動はますます低迷していることになり目が離せません。最近大手3社の経営体制が変わり各社の戦略に違いが出てきました。

 本紙が最も重視している「JFAコンビンニエンスストア統計調査月報」によると、2017年に入ってコンビニの既存店売上高はほとんど増えていないことがわかります。大手3社ともまだハイペースの出店が続いていますが、既存店売上高がいよいよ減少に転じると店舗戦略の見直しが必要になってきます。

 国内コンビニ市場が飽和状態とすると他業態からシェアを奪わなければなりませんが、最近ではドラッグストアや食品スーパーから逆に削られているのが実情です。業務の多様化や人手不足からサービスの低下も目立ち、今後の戦略次第で各社の業績格差は拡大していくと見られます。

2017年3-5月期決算から分析するコンビニ大手各社のいまとこれから

 ●セブン・イレブン

 セブン・イレブンは、売上に相当する営業収益が2280億円(前年同期比4.2%増)、営業利益が594億円(同2.3%増)、国内店舗が19579店舗(前期末比157店舗増)で、国内既存店売上は58か月連続で増加しています。

 海外は北米で8705店舗を展開する7-Eleven,Inc.の事業ですが、営業収益が4599億円(前年同期比25%増)、営業利益は70億円(同31%減)となっています。7-Elevenの収益にはタイ、韓国、台湾、中国、マレーシアなどで現地資本が経営する約2万店舗のライセンス収入が計上されているはずで、セブン・イレブンといえども海外コンビニ事業はそれほど高収益とは言えないようです。

 ●ファミリーマート

 昨年9月に経営統合したユニー・ファミリーマートHDは、国内店舗が18038店舗、台湾、タイ、中国、ベトナムなど海外は6486店舗の合計数字しか発表していませんが、営業収益が1431億円(単純に合併効果で前年同期比39%増)、純利益は34億円(合併効果を入れても同1%減)となっています。サークルKサンクスとの店舗統廃合費用が収益を圧迫しているとはいえ、セブン・イレブンと比べ収益が決定的に見劣りします。

 主要株主の伊藤忠商事が、タイCPグループ(タイでセブン・イレブンを9000店舗も展開している)と共同出資する中国中信集団(CITIC)を利用して中国にファミリーマートの大量出店を計画しているとも言われますが、CPグループが乗り気でないようで簡単にはいきそうにありません。

 ●ローソン

 ローソンは、営業総収入が1083億円(前年同期比5%増)、営業利益が130億円(同9%減)となっています。国内ではスリー・エフやポプラといった中小コンビニとの共同店舗、ナチュラルローソンやローソンストア100などやや業態の違う店舗も含めて13190店(前期末比79店舗増)です。見劣りする店舗数をカバーするために、調剤薬局やドラッグストアを併設した店舗も開発するなど「それなりに」工夫はしています。

 海外は中国を中心に現地資本が経営する1249店舗ですが、これもセブン・イレブンとファミリーマートと比較すると、さらに見劣りがします。しかし、中国に大きなビジネス地盤を確立している親会社・三菱商事が協力し、これから大々的に店舗網を拡大する計画を打ち出しています。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ダイヤモンド・ザイ

株式会社ダイヤモンド社

1月号:11月21日(火)

定価730円(税込)