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安倍内閣に集まった寝首を掻きかねない面々

8/4(金) 11:30配信

東洋経済オンライン

 「先の国会では森友学園への国有地売却の件、加計学園による獣医学部の新設、防衛省の日報問題など様々な問題が指摘され、国民の皆様から大きな不審を招く結果となった。そのことにつき、冒頭まず深く反省し、国民の皆様にお詫び申し上げたいと思う」

 ここ最近の内閣支持率の下落など、やはり「政権最大の危機」と感じていたのだろうか。第3次安倍第3次改造内閣の閣僚名簿が発表された8月3日、安倍晋三首相は会見の冒頭で国民に謝罪した。

 これまで口にしたくなかった「森友」と「加計」の名前。それをわざわざ言ってみせたのは、みずから「結果本位の仕事人内閣」と名付けた人事で支持率回復を図りたいためだ。

■初入閣は6人

 再起をかけて任命した19名の閣僚のうち、初入閣は齋藤健農林水産相、中川雅治環境相、小此木八郎国家公安委員長、江崎鉄磨沖縄及び北方領土担当相、松山政司一億総活躍等担当相と梶山弘志地方創生等担当相の6人だ。このうち斎藤大臣は当選3回の大抜擢だが、改造前の山本有二農水相と同じく、“石破派からの一本釣り”という意味もある。

 特徴のひとつは宏池会(岸田派)からの抜擢だ。同派からは上川陽子法務相、林芳正文部科学相、小野寺五典防衛相と松山大臣の4人が選任され、改造前(岸田文雄外務相兼防衛相と山本幸三地方創生等担当相の2人)と比べて倍増したことになる。当初は「岸田派からは1人増加の3人」と言われていただけに、同派をおもんぱかる姿勢は明白だ。

 岸田氏は今回、自民党政調会長に就任して党務に携わることになった。岸田派からの登用を手厚くしたのは、岸田氏への“禅譲”に安倍首相が過分なほど配慮したためだろう。

 また菅義偉官房長官のほか、河野太郎外務相と小此木大臣の3人が自民党神奈川県連に所属している点も注目だ。菅長官は政治家になる前に小此木大臣の父である故・小此木彦三郎元通産相の秘書を務めていたという関係もある。

 もっとも菅長官が国政に進出した時、小此木家は決して好意的ではなかったという。また河野大臣は菅長官の閣内ライバルである麻生太郎副総理兼財務相の“志公会”のメンバーだ。

 しかしながら、一部ではこの人事は菅長官の意向が反映されたといわれている。それが本当なら菅長官も“ポスト安倍”を狙おうと、神奈川県連を固めるために置いた布石かもしれない。

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