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小泉進次郎氏 「政治参加は18歳ではなく0歳からでいい」

8/5(土) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 もはや次世代ホープではない。“ポスト安倍晋三”の一人、小泉進次郎氏(36)は、どのような自民党再生案を描くのか。この7年、同氏を追い続けてきたノンフィクションライター・常井健一氏の膨大な取材メモに、その手がかりは残されていた。

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 安倍と対照的な小泉が探るべくは「分断社会」とも言うべき時代状況における国民政党のあり方だろう。

「自民党を消去法の結果、選ばれる政党ではなく積極的に支持される政党に変えたい。アベノミクスの先にある時代の国作りを若い仲間たちと一緒に始める」

 2014年末、小泉は第3次安倍内閣の発足直前というタイミングで「安倍後」を語り始め、2016年から週に1度ほど有志の30~40代議員を集めた。

 その中で東京五輪後の20年以降を「日本の第2創業期」としつつ、シルバー民主主義的な風潮を改め、既存政治の恩恵を受けない層に光を当てる未来像を打ち出した。

 小泉は2009年の初当選時から「党の若返り」を担い、多くの若手を国政に押し上げた。だが、彼らこそが「魔の2回生」と呼ばれ、失望を買っている。自浄能力の乏しい今の党ではその血を入れ替えるしか体質改善の手立てはない。それは前出の未来像で小泉が掲げた日本の処方箋とも重なる。

 例えば、党大会の改革だ。自民党は毎年1度、都内ホテルの巨大宴会場で数千人規模の党大会を開く。現状は地方からのベテラン党員が大半だが、若い夫婦や子どもも来やすい「全世代参加型」の環境に一新する。ずばり、「0歳からの党大会」を打ち出すのだ。実際に小泉が今年3月、地元で開いた「0歳からの活動報告会」にその雛形が見て取れる。

〈赤ちゃんが泣いてもいい。子どもが走り回ってもいい。政治を、もっと身近にしていきたいから。演説会に来てみませんか。〉

 街頭のポスターでそう告知した通り、会場に特大塗り絵コーナーやベビーカー置き場、授乳室を設け、参加者に配布する資料の式次第には細かい時間割を明記した。政治家が主役ではなく、司会に徹し、地域の住民に話を聞く。子どもがタイムキーパーを担い、壇上の話が長引くと楽器を鳴らす。政治集会なのに、笑いが絶えなかった。

「選挙権年齢が18歳からになって僕なりにいろいろ考えた。政治参加は18歳ではなく0歳からでいいという考えを浸透させたい」

 そうした発想で若き新規参入者の受け皿を作るには「10代自民党の結党」なる奇策を打つこともアリだ。

(敬称略)

●とこい・けんいち/1979年、茨城県笠間市生まれ。ネット企業、出版社勤務を経て、2017年、「小泉純一郎独白録」(月刊文藝春秋)で第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞受賞。著書に『保守の肖像 自民党総裁六十年史』『誰も書かなかった自民党 総理の登竜門「青年局」の研究』など。

※SAPIO2017年9月号