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MVNO拡大、カギ握る実店舗 楽天の担当役員に直撃

8/6(日) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 格安な料金で利用者を急速に増やしているMVNO(仮想移動通信事業者)。だがその弱点として指摘されるのが、SIMを購入して開通できる実店舗が少ないこと。その中で「楽天モバイル」は、MVNOとしては多い45店[注1]の実店舗を持ち、さらに拡大しようとしている。

[注1]2017年7月28日時点

 楽天モバイルを運営する、楽天の通信&メディアカンパニー楽天モバイル事業担当役員である大尾嘉宏人氏に実店舗政策について話を聞いた。

■差がなくなったネット広告と実店舗の顧客獲得コスト

 MVNOの中では早い時期から直営店を設けるなどして、実店舗展開に積極的に取り組んできた楽天モバイル。大尾嘉氏によると、楽天モバイルは取材時点で、直営店のほか、家電量販店の窓口や販売代理店による店舗など、全国に155の顧客接点を提供しているとのことだ。


 このうち、楽天が直接運営している直営店は8店舗のみ。多くは家電量販店での即日開通コーナーの展開となるが、最近では販売代理店を活用した専売店「楽天モバイルショップ」の展開に力を入れているそうで、これまでに40程度の店舗を出店しているという。


 実は「ドコモショップ」「auショップ」などを展開する大手キャリアも、自社で直接運営している店舗はごく一部。大半はティーガイアやコネクシオなどの販売代理店が運営している。楽天モバイルはその方法をなぞっている。

 かねてより多くのMVNOは、販路をコストがかからないインターネット上に絞ることで、販売にかかるコストを抑え通信料金の低価格を実現してきた。だが大手キャリアと同じ手法で実店舗を構えるとなると販売コストがかさみ、「格安」を実現するのが難しくなってしまうのではないかと想像される。


 しかしながら大尾嘉氏は、「顧客1人を獲得するコストを考えれば、実店舗もオンライン販売もそれほど大きく変わらない」と、従来の説を大きく覆す回答をしている。MVNOに参入する企業が増えたことでMVNO同士の競争が激しくなり、インターネット広告が高騰しているためだという。

 インターネット広告は需要と供給で価格が決まるため、多くの会社が広告を出稿するほど、広告の単価が上がってしまう。現在は格安の市場を巡り、多くのMVNOや大手キャリアのサブブランドがインターネット広告を出稿していることから、広告価格が急速に高騰しており、実店舗で顧客を獲得するコストと変わらなくなってきているというのだ。

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最終更新:8/6(日) 7:47
NIKKEI STYLE

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