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自分の弱さを知りながら現状打開の術を探す岡崎慎司の思考術

8/6(日) 8:11配信

@DIME

岡崎慎司選手のレスター・シティでの2シーズン目が終了した。初めての欧州チャンピオンズリーグで準々決勝進出を果たしたものの、苦しいチーム状況の中で、岡崎選手自身も葛藤の多いシーズンとなった。その1年を振り返った。

■責任は他人ではなく自分にあると思い知る

 プレミアでの2シーズン目が終了した。優勝した昨季と違い、今季は残留争いをするなど苦しんだチームの中で、僕自身にも様々な葛藤があった。

 移籍1年目、チームの中で自分の居場所をいかに獲得するかを模索した結果、守備陣と攻撃陣のつなぎ目として、チームを安定させる仕事を評価され、リーグ優勝という成果を手にした。

 今季はその仕事を継続しながら、ゴールという結果を上積みすることで、成長したいと考えて挑んだけれど、チームはふたりのFWを補強し、僕は4番手、5番手という立ち位置からスタート。優勝メンバーとしての優位性はなく、またイチからの挑戦だと覚悟した。チームが不調の時に先発出場のチャンスが巡ってきたが、チームの戦い方が不安定な上、僕自身も結果を残せず居場所を確保することはできなかった。カップ戦でゴールを決めても、状況は変わらず、正直モチベーションが上がらない日々もあった。

 万策尽きたと思った時、監督が交代し、先発復帰。そこからリーグ戦だけでなく、欧州チャンピオンズリーグラウンド16でも勝利。しかし、僕の立場が好転したわけではなかった。

 4月以降の試合では、先発出場しても45分や60分程度で交代する。指揮官にとって僕は、「試合開始後のチームをコントロールしてくれる選手」という評価でしかなく、それで十分なのだろうか。僕が抱く「もっとできる」という自分への期待や「今よりも上へ」という欲は満たされないままだ。

 4月27日対アーセナル戦。0-1の状況で後半25分に投入された僕は、絶好のチャンスでシュートを外した。決めていれば絶対にヒーローになれただろう好機を外した。強い悔しさを味わいながら思った。

「これを決められないから、自分の現状は変わらないんだ」

 苦境や葛藤の原因は、自分にあると改めて認識できた。

 他人を責めることは簡単だけれど、それではモチベーションは上がらない。それを理解していながらも「何でやねん」と誰かのせいにしてしまう。そういうネガティブな感情を打ち消そうとしても、感情をコントロールするのは難しい。僕もこんな感情になるのかと自分の限界や弱さを知ることもあった。

 だから、自分の責任だと心底思える出来事を僕は待っていたのかもしれない。

 そして、アーセナル戦を契機にモチベーションが復活する。それが5月13日のマンチェスター・シティ戦でのゴールにつながったと思う。

■弱さを知りながら現状打開の術を探す

 5月上旬「岡崎の先発出場試合の平均勝ち点が1.56で、先発しなかった試合では0.75」という報道があった。その時点で僕はリーグ戦で2得点だったが、チームへの貢献を数字で表わせたことは素直にうれしかった。

 目標の地、プレミアリーグへ来て、夢の舞台でもあったチャンピオンズリーグにも出場した。

 チームでひとつの駒として機能するための仕事ができる自信は得られた。それによって、ストライカーとしての感覚が鈍った部分もあるかもしれない。でもだからこそ、ヨーロッパでストライカーとして生き抜きたいという欲は今まで以上に強い。

「同じ葛藤を繰り返している」と周囲はそんなふうに見るだろう。個の能力、フィジカル……という弱点が消えることはない。だから、繰り返しに見えても、その弱さを抱えながら、いかに変わり続ける現状を打開していくか。僕の挑戦は続く。

構成・文/寺野典子 撮影/乾 晋也、アフロ

※データは2017年5月31日現在のものです。

@DIME編集部

最終更新:8/6(日) 8:11
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